万引き濡れ衣で中学男子自殺!進路指導で「推薦できない」記録資料に誤り

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   広島・府中町の中学3年の男子生徒(当時15)が昨年(2015年)12月に自殺した。生徒が「万引きをした」という誤った記録をもとに、進路指導で私立高校への推薦はできないといわれたことが原因と、きのう8日(2016年3月)に町教育委員会が明らかにした。万引きの記録は誤りとわかっていたのに、訂正していなかった。

保護者説明会に担任教師欠席

   生徒が自宅で倒れているのが見つかったのは、昨年12月8日夕方だ。進学の三者面談の日で、両親は学校に行ったが生徒は現れず、帰宅した父親が発見した。病院で死亡が確認され、遺族の意向で生徒は急性心不全ということにしていた。

   しかし、きのう教委の会見前に開かれた保護者説明会には自殺した生徒の両親も出席し、保護者から学校に対する不信の声が上がった。とくに担任の態度について、「指導じゃない」「生徒の言葉に耳を傾けていれば防げた」という声が上がったが、担任の姿はなかった。

   生徒は進学の第一希望を公立高校、第二志望が私立高校の専願だった。専願受験は、公立高を落ちたときは優先的に配慮されるものだが、中学の校長の推薦が必要となる。学校は生徒が「1年生の時に万引きした」という記録をもとに、推薦できないと生徒に伝えていた。

   この万引きの記録は他の生徒と名前を間違えたもので、ミスは以前から指摘されていたが学校は修正をしていなかった。担任の女性教師は生徒が1年生の時はまだ着任しておらず、記録の誤りを知らなかった。教師は三者面談までに5回ほど進路について生徒と話したというが、いずれも廊下での立ち話程度だった。

「個人面談」廊下で立ち話しただけ

   友人は自殺した生徒を「真面目で勉強ができて、運動も足がめちゃ速い」「優しくて嫌われないタイプ。ルールを破ったりしなかった」という。奇妙なことに、担任教師は生徒は「万引き」を否定しなかったと話しているらしい。1回目に「万引き」を確認した時、生徒は「ええっ、あ、はい」と答えたといい、2回目は生徒が「家の人にいわないで。雰囲気が悪くなる」と頼んだという。3回目に専願の推薦はできないと両親に伝えるようにといい、4回目に両親に話したか確認したところ、「忙しくて親に言えなかった」と伝えたという。

   そして、自殺した当日の朝。担任は再度、親に伝えたかを確認したところ、「『ガラス割ったから専願は受けられない』といった」「違うよ、万引きでしょう」というやりとりがあったと報告されている。

   司会の小倉智昭「間違いに基づいた面談で、この子は人生を奪われた。ひどい話ですよ」

   深澤真紀(コラムニスト)「廊下で突然『万引きしたでしょ』といわれたらパニックになる。触法行為があったとしても、回復できないものなのか。推薦できないという前に指導できるはずですよ。記録だけで行うとは粗雑に過ぎます」

   小倉「先生が威圧的だったら、逆らえないよね」

   デーブ・スペクター(テレビプロデューサー)「たとえ万引きしたとしても、それを正すのが学校でしょ。なんで先生は努力しないのか」

   笠井信輔(ニュースデスク)「廊下の立ち話を面談というのかなあ」

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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