65歳会社部長「バレなきゃいいかと。人生紙一重」
77歳の男性は70代の妻と40代の娘家族と住む。清算分が約4000円。万引き分は和牛やソーセージ、缶詰など4716円。「年金生活でたまにはすき焼きも食べたいし」
別の76歳の男性はおにぎり4個、ハンバーガー、どら焼きの計466円だった。「75歳までは働いていた。75を過ぎるとどこも使ってくれないんだよね」。元大手家電メーカーの社員で、退職後はどら焼き工場で働いていたと。現在の収入は月15万円の年金だけ。家賃8万円で妻と2人暮し。所持金1000円。Gメンが「1000円あれば買えるじゃない」「今月いっぱいこれしかないからさ。テレビを買って厳しかった」「朝食、食べてない」。空腹での万引きも増えているのだそうだ。
実況見分中の警官のすぐ脇で、清算済みの商品を入れる色違いの箱に入れてレジをくぐろうとした男がいた。カメラが一部始終を見ていた。万引きはコシヒカリ5キロなど2966円だった。65歳で会社の部長だった。妻と子供2人。不自由のない暮し。「まあ、バレなきゃいいかと。人生紙一重」という。男は警察に連行されていった。
司会の小倉智昭「万引きがバレても、当然であるかのように言うお年寄りもいますね」
森本さやかアナ「生活が苦しいからという人もいます」
結局、2日間で4人。夏野剛(慶應大大学院特別招聘教授)は「高齢者はモラルがあると思われていますが、最後の人なんか、完全に確信的な窃盗ですよね。きちんと取り締まらないと」
小倉「1つのスーパーでこれだから、全国ではどれだけあることか」
これがモラルの問題であるうちはまだいい。高齢化がさらに進むと、もっと深刻になるのかもしれないという嫌な予感がする。