名古屋市南区で4日(2016年3月)、鳩に餌をやり続ける50代男性が餌まき中止を求める行政指導に出向いた市職員にバケツで水をぶっかけ、中止を拒否した。男性の自宅は鳩屋敷化していて、無数の鳩が集まり、近隣は糞害や悪臭に困っている。注意した住民への暴力行為も起こし、言い分を聞こうとしたテレビ局スタッフにも水を浴びせかける。
注意すると暴力沙汰や自転車・車パンク
男性が自宅のアパート前や近所の公園で餌をやり始めたのは約5年前からだった。いまでは鳩が屋根に群がり、付近の植木は糞でまっ白。近隣住民は「羽がつくから洗濯物を干せない」状態だという。
住民らがやめるように申し入れても聞かず、「部屋まで怒鳴りこまれてボコボコにされた」という人もいる。住民が注意するたびに、近隣で自転車や車のタイヤがパンクされられることも続く。「何十回も自転車をパンクさせられた」「車を3回やられた」と住民は語る。
傍観する警察「現行犯でなければダメ」
もはや「何をされるか分からない」と怖くて注意もできないという。名古屋市は2年前から行政指導をおこなってきたが、やめる様子はない。警察に届けても「現行犯でなければだめと言われた」と話す。警察は男性を呼んで事情を聞いたが、その日のうちに帰してしまった。
阿部祐二リポーターがきのう6日に取材に行くと、男性は「なんだ、コラ」と執拗に追かけ回し、阿部は走って逃げた。「体当たりせんばかりでした。恐怖を感じました」という。
菊地幸夫弁護士「行政指導は強制的な手段ではなく、任意のお願いだからペナルティはないんです」と話す。鳩の餌まきを禁止する法や条例はない。
司会の加藤浩次「エスカレートする可能性がありますね。何か起きてからでないと警察は動かないという状況です」
警察は甘く考えすぎているのではないか。人に水をぶちまければ立派な暴行だ。