卓球世界選手権団体の決勝戦で日本は男女とも3-0のストレートで中国に敗れた。世界王者の実力を思い知らされる結果となったが、2番手の石川佳純が過去7連敗の李暁霞(ロンドン五輪金メダリスト)に2ゲームを先取したり、最年少の伊藤美誠が世界ランク2位の丁寧(昨年の世界選手権・個人戦で金メダル)に1ゲーム目を先取するなど健闘した。
リビングに卓球台置いて練習漬け!「お母さんメチャ怖かった」
伊藤美誠は技術力もさることながら、15歳とは思えない精神力、度胸の良さの原点は、卓球選手だった母親・美乃りさんによる特訓の賜物らしい。石井大裕アナが母親の話を伝える。「すごいプレッシャーの中で、普通の精神状態では勝てません。小さいころから化け物みたいな子どもにしたいと思って育ててきました。化け物みたいな心、化け物みたいな体力でないと勝てないんです」
自宅リビングに卓球台を設け、2歳の時から母と娘は練習に明け暮れた。「食事、睡眠、そういう生活になかで卓球を教えた」という。この厳しい特訓に応えた娘も「キツイ」の言葉しか出ないほどだった。美乃りさんは「選手として成長していくうえで、『今日まで一番厳しかったのはお母さんでした。だから、これからも耐えられる』というぐらいの選手になって欲しかったんです」と語る。結果が出たのは10歳2か月のときだった。2011年の全日本選手権で福原愛が持っていた最年少勝利記録を更新した。
伊藤選手は「小さいころはお母さんがメチャ怖かったんですけど、でもいまは逆にそういうのがあったからこそ怖いものはない」と話している。
文
モンブラン