大阪・阪急梅田駅前のスクランブル交差点で車が暴走して11人が死傷した事故は、運転していた大橋篤さん(51)が意識を失ったのが原因と見られるが、タクシーのドライブレコーダーの映像は衝撃的だ。かなりのスピードで車が走り抜け、何人かが跳ね飛ばされ、みな呆然と立ち止まって見ている。タクシー運転手の「わあ、何してんの」という声も入っていた。事故時の大橋さんはどんな様子だったのか。
10秒で心臓停止、失神、死亡・・・
大橋さんのクルマは交差点の手前約100メートルでハザードランプを点滅させて路肩に停車していた。車は1分12秒間止まっていたが、突然発進してガードレールに接触した後、交差点を突っ切って歩道に乗り上げで、数十メートル先の花壇にぶつかって止まっていた。
大橋さんには大動脈解離を発症したことが判明している。大動脈は3層構造になっていて、内側の膜が破れて2層目、あるいは3層目の膜との間に血液が流れ込み、次々とはがれていくのが解離だ。強烈な痛みを伴い、さらに外側の膜まで破れると、10秒から20秒で心臓が止まり、意識を失い死亡することが多い。
いったん停車したが激しい痛みでクルマ操作できず
映像を重ね合わせると、大橋さんは異常を感じて車を止めたらしい。医師によると、この痛みは想像を絶するものだといい、運転機器の操作もできなかったとみられる。車の急発進はアクセルに置いていた足が発作で突っ張ったか、意識を失って体重が右足にかかったと考えられる。
司会の小倉智昭「事故にあった方も気の毒だが、ドライバーもこんなことになるとは思ってもいなかったでしょうね。あまりの痛みに、ギアをパーキングかニュートラルにするとか、ブレーキをかけることもできなかったんだろうね」
山中章子アナ「医師の話では、この世で一番の激痛だといいます。意識もなかったかもしれませんが、たまたま足がアクセルに乗っていたのしょうね」
大橋さんはスポーツマンで、先ごろは10キロマラソンに出るほど健康だったようだ。それに過信したということはないか。