『フライデー』が「桂文枝の愛人の告白」第2弾をやっている。東京ではさほど関心を持たれていないが、関西では文枝が桂米朝に続いて「人間国宝」という噂もあるからだろう、大きな騒ぎになっているようだ。
桂文枝は記者会見で、報道陣に「彼女とは2年前に東京の落語会に来ていただいたときにお会いしたのが最後。それ以前も10年から12年ほど会ってない」「娘のような感じで応援していた」と不倫関係はない、潔白だと主張した。それに乗ってスポーツ紙やワイドショーは連日、紫艶をこう責めた。「とっくに別れていたのに、カネに困って昔の話を売ったのでは?」「師匠に捨てられそうになって、精神的に追い詰められて暴露したのでは?」「売名?」
だが、文枝の釈明は逆効果だったようだ。彼女はフライデーに「誤解を解くため、真実をお話しいたします。そして私は芸能界を引退します」と、決意を固めて反撃に出たのである。ここには河村静也という文枝の本名で、こう書かれた「誓約書」が載っている。「中江様(紫艶の本名=筆者注)以外 他の女性とお付き合い致しません 遊びもなし 電話もなし」。ホテルニューオータニの便箋を使っている。
そのうえ、2人が先日の2月16日の午前中まで、ラブラブでLINEのやりとりをしていたと、そのまま掲載されているのだ。フライデーならずとも「芸能リポーターはいったい何を取材しているのか」といいたくなる。彼女の足首には「34(さんし)」というタトゥーがあるそうだ。彼女はこう結んでいる。「師匠と出会えたことが、私の人生の宝物」
71年から続く番組「新婚さんいらっしゃい!」を「不倫さんいらっしゃい!」に変えたらどうか。それにしても72というのに「死ぬまでSEX」を実践しているようで、達者なことですな。
育休夫で早期復帰の膳場貴子、親になりたくない山口智子・・・さまざまに人生の選択
話はガラッと変わって、ここからは女性と育児について考えてみたい。まずは報道番組「NEWS23」(TBS系)でメインキャスターを務める膳場貴子アナウンサー(40)の育児の話。『週刊文春』によれば、彼女は高齢出産にもかかわらず、11月末に出産してわずか2か月で復帰したが、それを可能にしたのは、広告代理店に勤務する膳場の夫が1年間の育児休暇をとったことだったという。
<「夫は子供好きだったこともあり、育児休暇には最初から前向きではありました。私が出産しても、仕事を続けられる環境を整えようとしてくれてもいたんだと思います。とはいえ話し合いの過程では夫のキャリアにブランクができることの申し訳なさや、夫のその後の仕事への影響が心配になり、私も揺れました」(膳場氏)>
彼女のキャスター復帰に合わせて、すでに2月初旬から夫は休みに入っているという。彼の会社では、先輩や同僚、後輩の多くが育児休暇を応援してくれているというから、恵まれたケースだろう。宮崎謙介議員のように浮気なんかしないようにね。
ところで、2月発売のファッション誌『FRAU』(講談社)のロング・インタビューで、女優の山口智子(51)が語った言葉が大きな話題になっているようだ。「私は特殊な育ち方をしているので、血の結びつきを全く信用していない。私はずっと、『親』というものになりたくないと思って育ちました。私は、『子供のいる人生』とは違う人生を歩みたいなと」
週刊文春で女性誌記者がこう語る。<「彼女は栃木の老舗旅館の家に生まれましたが、両親が幼い頃に離婚。その後は旅館を切り盛りする父方の祖母が母親代わりとなりました。家業のため、夕食はいつも一人で食べていたそうです」>
子どもを持った女と、子どもを持たない選択をした女。どちらがいいというわけではない。生き方の問題である。ここで少し角度は違うが、こうした問題は企業の中でも大きなトラブルになっていると『週刊現代』が特集を組んでいる。題して「『産まない女子』と『産んだ女子』が職場で大ゲンカ」
週刊現代によれば、<イクメンの是非論以前に、「子供を産まない女子」と「子供を産んだ女子」による「女同士の対立」が繰り広げられているのだ。これは総合職、一般職、技術職にかかわらず、女性の活躍を推進する各企業にとって深刻な問題になっている>というのである。
最近話題になったのに「資生堂ショック」というのがある。<資生堂は長く、「女性に優しい会社」として評価されてきた。実際、ビューティーコンサルタント(BC)と呼ばれる化粧品の販売員は、通算5年の休職を認められたり、育児中は午後5時までの時短勤務を長期間認められたりと、様々な子育ての支援を受けてきた。ところが14年、時短勤務をしているBCに対して、今後は会社と面談をしたうえで、遅番や土日のシフトにも積極的に入るように制度を変更したのである>(週刊現代)
育児休暇や子育て支援制度を利用する社員が増えることで、残る社員たちにしわ寄せが来る事態は、一般に「逆マタハラ」といわれるそうだ。<本来ならこれは会社側が人の増員やノルマを減らすことなどで対処すべき問題だが、現実は企業にそこまでの余裕も体力もない。結果、「産まない女子」のやり場のない憤懣が、子宝を得て幸せオーラを全開させているように映る「産んだ女子」に向けられ、陰悪な雰囲気になっている職場は少なくないという>(週刊現代)
その典型的な意見が小売りの企業で経理を担当する古田美咲さん(34歳・独身・仮名)の以下のようなものだろう。<「時短勤務の人が増えると、私が計算しなければいけない伝票の量が1・5倍に増えるんです。決算前の夕方、こっちが忙しく電卓を叩いている時に、子育て中の同僚が『お先に失礼します』とちゃっかり帰っていると、『なんで私が、結婚も出産もして家庭でも幸せを手に入れた人の尻拭いをしなくちゃいけないの? 私、あなたの召使いとか母親じゃないんだよ』と怒りが湧きあがってくる。
私がデートしたくても帰れないけど、彼女の子育ては許される。両方、プライベートなのにおかしいです。これで私の婚期が遅れて子供が持てなかったら、あの人が責任取ってくれるんですか」>
また、子どもを持っている女性側にもいい分がある。病院の事務員として働く深田めぐみさん(29歳・仮名)は現在、時短勤務を利用している。<「子育てをしていない女性には分からないと思いますが、こっちもすごく申し訳ない気持ちで働いているんです。子供が熱を出して迎えに行かなくちゃいけない時、女性の上司に嫌味を言われることもありましたが、何も言い返せませんでした。(中略)でも、今後の教育費を考えれば働かざるを得ないんです。老後破産とかよく聞くし、旦那の収入じゃ専業主婦ってわけにもいきません」>
女子同士の対立が生まれるさらなる要因として、私たちの時代は育休や時短などなかったという「世代間のギャップ」という越えられない溝もある。育休や時短勤務のできる企業はまだまだ少ないのだろうが、増えていけばますます深刻な問題になっていくであろう。
樹木希林「全身がん」なのに元気な秘密!放射線「四次元ピンポイント照射」
樹木希林が全身がんなのに元気でいる理由に迫った『週刊ポスト』の記事を紹介しよう。樹木希林は04年夏に乳がんが発覚し、05年1月に右乳房全摘出手術を受け、07年に再発。放射線治療を受けたものの、09年には副腎や脊髄にも転移が見つかっている。
樹木希林が07年から治療を受けてきたのは、鹿児島にあるUMSオンコロジークリニックというところだという。<「四次元ピンポイント照射の機械は全国に数台ありますが、同クリニックでは院長の植松稔氏が開発した独自の機械を使っています。患者をベッドに固定したままベッドをスライドさせて放射線を照射するもので、呼吸などによる『ズレ』がないため、狙ったがん細胞に強力な放射線を当てられる」(医療ジャーナリストの田辺功氏)>
ただし健康保険がきかない自由診療のため、治療費は200万円から300万円ほどかかるという。クリニックのホームページで植松院長は次のように書いているそうだ。「一つだけ確かなことがあります。それは、進行がんや、転移がんを確実に治す方法などこの世にはどこにもないのに、現実には治る人と治らない人にはっきりと分かれるということです。そして治った人、病気を克服した人は、ほぼ全員が無理ない形で医療の力を利用しながらも、最終的には自分の力で病気を克服しているということです。(中略)自分の身体の力でがん細胞と闘う免疫細胞にしっかりとスイッチが入ったということを示しています」
病は気からというのは、がんにでもいえるということのようだ。それとストレスをためないことだろうが、実際、がんにかかると平常心ではいられないと思う。樹木希林とて、眠れない日はあるのだろう。
出版業界の苦境は続く・・・取次ぎ、大手チェーン書店が次々倒産・閉店
ここで、講談社の決算が出たので見てみたい。講談社の期末は11月。売上高は1168億1500万円で、前年比98・1%。雑誌が167億2000万円で前年比94・2%。コミックが510億5400万円で前年比92・2%。書籍が175億6700万円で前年比82・3%。広告収入は48億2900万円で前年比86・4%。税引き前当期利益が34億6200万円で前年比は89・4%、当期純利益が14億5400万円で前年比52・8%である。
失礼だが、何とか利益を出したというところのようだ。不動産収入の31億5100万円がなかったら大変だったろう。
心配なのは売り上げの柱であるコミックに陰りが見えることと、文庫が売れなくなっていることだ。出版界はまだまだ苦しい時期が続いている。なかでも、大阪屋、栗田出版販売、大洋社と取次ぎの倒産などが相次いでいる。その影響で、大手チェーン書店でも店を閉めるところが多くなっている。
これからは出版社の倒産もあるだろう。デジタル分野が伸びてきてはいるが、まだ売り上げに占める割合は少ない。どこまで続くぬかるみぞ。
現実味増してきた「日本敵視」「日本人蔑視」のトランプ大統領誕生
週刊新潮の「トランプ大統領誕生で日本は危機か?安泰か?」を紹介しよう。結論からいえば危機である。それも相当なものになると週刊新潮はいっている。何しろ以前からこういって憚らない。「日本が攻撃されると、アメリカは助けに行かなければならない。だが、われわれが攻撃を受けても日本は助ける必要がない。日米安全保障条約は不公平だ」「日本人はやたらにペコペコして、われわれをおだてて、最後にこっちの財布を空っぽにしている。彼らがニヤニヤと嘲笑っている間にアメリカの貿易収支は何千億ドルもの赤字になっている」
トランプ氏が目の敵にしているのがTPPである。「アメリカを犠牲にして日本が大きな利益を得る協定」といっている。つまり、在米ジャーナリストの古森義久氏がいうように、<「日本の防衛費を増額せよ、米軍基地に対する思いやり予算を増やせ、といった主張を繰り返すでしょう。つまり、『今の状況はギブアンドテイクではなく、ギブアンドギブだ。日本は見返りを出せ』ということです」>
泡沫候補と思われていたトランプ氏の勢いは弱まるどころか強まり、ひょっとするとという気運が高まってきたようだ。レーガン以上に「強いアメリカの復活」を旗印に掲げるトランプ氏が当選すれば、中東だけではなく中国にも強硬姿勢を見せるかもしれない。となれば南シナ海で戦火を交えるということも絵空事ではなくなる。「トランプ・安倍・金正恩」は「レーガン・中曽根・全斗煥」よりも何倍も危ないのは間違いない。私は何としても民主党に勝ってもらいたいと思っているのだが。
元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。
【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか