現実味増してきた「日本敵視」「日本人蔑視」のトランプ大統領誕生
週刊新潮の「トランプ大統領誕生で日本は危機か?安泰か?」を紹介しよう。結論からいえば危機である。それも相当なものになると週刊新潮はいっている。何しろ以前からこういって憚らない。「日本が攻撃されると、アメリカは助けに行かなければならない。だが、われわれが攻撃を受けても日本は助ける必要がない。日米安全保障条約は不公平だ」「日本人はやたらにペコペコして、われわれをおだてて、最後にこっちの財布を空っぽにしている。彼らがニヤニヤと嘲笑っている間にアメリカの貿易収支は何千億ドルもの赤字になっている」
トランプ氏が目の敵にしているのがTPPである。「アメリカを犠牲にして日本が大きな利益を得る協定」といっている。つまり、在米ジャーナリストの古森義久氏がいうように、<「日本の防衛費を増額せよ、米軍基地に対する思いやり予算を増やせ、といった主張を繰り返すでしょう。つまり、『今の状況はギブアンドテイクではなく、ギブアンドギブだ。日本は見返りを出せ』ということです」>
泡沫候補と思われていたトランプ氏の勢いは弱まるどころか強まり、ひょっとするとという気運が高まってきたようだ。レーガン以上に「強いアメリカの復活」を旗印に掲げるトランプ氏が当選すれば、中東だけではなく中国にも強硬姿勢を見せるかもしれない。となれば南シナ海で戦火を交えるということも絵空事ではなくなる。「トランプ・安倍・金正恩」は「レーガン・中曽根・全斗煥」よりも何倍も危ないのは間違いない。私は何としても民主党に勝ってもらいたいと思っているのだが。
元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。
【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか