ブラジルに家族と観光旅行に行って戻った川崎市の男子高校生がジカ熱に感染していることがわかった。厚生労働省や川崎市によると、高校生は今月9日(2016年2月)からブラジルに滞在し22日に帰国した。20日に発熱し、22日には発疹が出た。24日に川崎市内の医療機関を受診してジカ熱が疑われ、きのう25日に国立感染症医療研究所で感染が確認された。家族からは今のところ、感染者は出ていない。
妊婦が感染すると流産、子どもの小頭症、手足の異常
ジカ熱は感染者の80%に症状が出ず、発症しても症状は軽い。しかし、妊婦が感染すると、流産、子どもの小頭症、手足の異常を引き起こすことがある。日本にもいるヒトスジシマカが媒介する。
中南米や東南アジアの35の国と地域で発症が確認されて、WHO(世界保健機関)が緊急事態宣言を出した。とくにブラジルで流行し、去年10月以降だけで4000の発症例がある。治療法はまだ確立していない。
リオ五輪は大丈夫か?観光客が観戦で感染
日本国内の主要空港ではサーモグラフィーなどの検査を強化しているが、今回はチェックをすり抜けていた。症状が軽いため、ほかにも自覚症状のない感染者がいる可能性もある。
8月にはリオデジャネイロ五輪で選手や感染者が広がることが懸念されている。司会の加藤浩次は「五輪のときに日本は真夏ですからね。心配ですね」という。シマカが最も繁殖する時期だ。向こうで感染してそのまま帰国し、国内で広がることは考えられる。
文
あっちゃん| 似顔絵 池田マコト