今年に入って急速に溶血性連鎖球菌(溶連菌)の感染が広がっている。国立感染症研究所は「過去最悪だった昨年(2015年)を上回る勢い」だという。
司会の夏目三久「別名・人食いバクテリアとも呼ばれ、最悪の場合は命を落としかねません」
子どもは咳と「イチゴ舌」
感染には軽いタイプと劇症型がある。東京・中央区の「小坂こども元気クリニック」によると、軽いタイプは5~6歳の子どもがかかりやすく、38度前後の熱が出て咽頭炎になり咳が止まらなくなる。「イチゴ舌」と呼ばれている舌の表面に発疹が現れるのが特徴で、予防策は手洗い、うがい、マスクの着用だという。
人食いバクテリアと呼ばれるのが劇症型である。皮膚の傷口から菌が入り、深部に侵入して組織の壊死を起こす。症状の進行が速く、菌が血液に入ると敗血症を起こすことがある。手足の小さな傷からも侵入する。
聖路加国際病院感染症科の古川恵一内科部長はこう注意を呼びかける。「発症しても大部分の人は軽くて済みますが、免疫力が低下している人は発症リスクが高く、60歳前後の人の発症が多いです」
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト