「会社を引き継ぐのではなく、引き継いだ技術で新しい事業」
企業経営のアドバイスをしている立教大学の山口義行教授は「いやあ、もったいないですね。一言でいえば、もっと早めに後継ぎの準備をすべきだった。先を考え、ハッピーリタイヤで資産を少しでも残したいと腰が引けてしまう企業が、全国的にたくさんあるんです。それでは経済全体として元気を失ってしまいます」と悔しがる。
国谷裕子キャスター「低成長のこの時代に、事業の継承をどう捉えたらいいのか」
山口教授「低成長のなかでの事業承継は、会社を引き継ぐのではなく、引き継いだ舞台の上にどのような新しいもの創っていくかなんです。事業承継者は自己変革、イノベーションの担い手になる必要があります。事業を引き継ぐとはどういうことか、とことん話し合うことが重要になります」
このままでは、経営者の高齢化とともに、技術力のある匠企業の廃業はますます増えるとみられている。「俺がやる」という若者の育成が急がれる。
*NHKクローズアップ現代(2016年2月17日放送「黒字企業が消えていく~自主廃業3万社の衝撃~」)
モンブラン