テレビ局はなぜ高市総務相の恫喝に反論しないのか!「電波停止」は法律曲解はなはだしい
自民党議員の暴言が止まらない。一番ひどいのが『週刊ポスト』が書いている高市早苗発言である。2月8日(2016年)の衆院予算委員会で、放送の政治的公平を定めた放送法4条について、奥野総一郎・民主党代議士がこう質問した。「これを恣意的に運用されれば、政権に批判的な番組だという理由でその番組を止めたり、番組のキャスターをはずしたりということが起こりうる。放送法4条の違反には、放送法174条(業務停止)や電波法76条(電波停止)を適用しないことを明言してほしい」
すると高市早苗総務相は、「国論を二分する政治課題で一方の政治的見解を取り上げず、ことさらに他の見解のみを取り上げてそれを支持する内容を相当時間にわたり繰り返す番組を放送した場合」などと具体的な例を挙げた上で、「行政指導しても全く改善されず、公共の電波を使って繰り返される場合、それに対して何の対応もしないと約束するわけにいかない」
電波法では「電波停止」の権限は総務大臣にある。高市氏の答弁は「政府が要請しても放送局が番組内容改めないときは電波停止もありうる」というテレビ局への「恫喝」であると受け止めるのは当然だし、それに反対の声をテレビ局側が挙げないのはおかしいと、週刊ポストは難じるのだが、当然である。この発言は法の趣旨を完全に履き違えている。
他にもひどいのがいっぱいいるが、極めつけは自民党の丸山和也参院議員の「オバマ米大統領を黒人の血を引く奴隷」発言である。こんな人間が議員バッジを付けているかと思うと情けない。即刻議員バッジを外すべきである。非常識な輩の首を取れないなら、野党の存在理由などない。