16歳の長女に30匹以上の金魚の死骸を食べさせたとして、福岡県警はおととい16日(2016年2月)、久留米市に住む母親の尾形優子容疑者(46)と同居する自動車板金業の江上孝容疑者(46)を強要の疑いで再逮捕した。2人は去年6月、自宅アパートで水槽に洗剤を入れて金魚を殺し、長女に食べさせていた。長女は「拒否すれば殴られる」と思って、1匹ずつすくって食べた。
吐いたもの食べさせたり、ペンチで舌引き出しタバコの火
尾形と江上は長女が冷蔵庫を開けたことに腹を立て、アイスクリームや生卵をむりに食べさせ、吐いた物まで食べさせた疑いも持たれている。去年8月には長女の舌をペンチで引き出し、火のついたタバコを押し付けていた。また、軽自動車内に監禁して何度も顔を殴ったり、ベッドに縛り付けたりしていた。こうした虐待でこれまでに4回逮捕されている。
尾形について、長女の同級生の母親は「保育士で明るい人。虐待するようには見えない」と話す。夫と子供3人の5人暮らしだったが、3年ほど前に離婚し、江上と出会ってからは長男と二女は母親の実家に引き取られ、長女は「母1人でかわいそう」とアパートに残ったらしい。
阿部祐二リポーター「母親も江上から虐待されていたのではないかと想像してしまいます」
高校やめさせアルバイト収入も取り上げ
近所の話では、長女は去年春に高校をやめさせられた。長女がアルバイトをした店の店長は「去年5月にやって来て、母が倒れたのでどうしても雇ってほしいと懇願されました。思い詰めていた」と話す。まじめでしっかりした仕事ぶりだったが、6月に突然辞めた。給料は母の給料ともども江上にとられていたと近所の人はいう。
坂口孝則(経営コンサルタント)「高校やアルバイトをやめるときとかにシグナルはあったろうが、こうした電話相談が年間6万件にものぼり、対応しきれないのが現状です。社会体制を強化しないといけない」
司会の加藤浩次「虐待を加えていた母親も江上に支配されていたのか。心が苦しくなります」