「美しすぎる市議」などと話題になった大阪・堺市の小林由佳市議(38)が、政務活動費1040万円を不正使用していたとして、堺市は詐欺容疑などで刑事告訴した。市議会も議員本人の証人喚問を行った。
司会の夏目三久「この不正使用疑惑はどのようなものだったんでしょうか」
元タレントの小林議員は2011年の堺市議会議員選挙に大阪維新の会公認として立候補して初当選した。
領収書記載のチラシ制作・配布業者存在せず
不正使用が明るみに出るきっかけは、「政務活動費を不適切に使っている」と住民監査請求が出されたことだった。選挙区に7万部のチラシを配ったとして、印刷・配布費用286万円分を政務活動費として受け取っていたが、提出された領収書に記載されていた住所に印刷業者はおらず、住民が「関係ないですよ。一人しか住んでいません」。電話番号も「現在使われておりません」だった。
チラシの配達業者は「たびたびそういう問い合わせがあるんですが、去年(2015年)6月に引っ越してきて関係ないです」という答えだった。
小林市議は「ちゃんと存在しますから」と言い張っていたが、ごまかしきれないと思ったのか「配っていなかったことが分かりました。私自身悔しい思いをしています」と釈明した。では、領収書はだれが作ったものなのか。
4年間で1040万円。返却は416万円
竹山修堺市長は「4年間のすべての政務活動費1040万円全額が不適切と認定されており、通常では考えられません」として1040万円を返還するよう求めたが、返還されたのは416万円だけだった。残る600万円について、小林市議が異議を申し立て返還を拒否したため、市は1月に詐欺、虚偽有印公文書作成などの疑いで大阪府警に告訴状を提出し、今週8日(2016年2月)に受理された。
前田浩智(毎日新聞前政治部長)「一番の問題は政務活動費の精算の仕方です。前払い方式で領収書を付けなくてもいいというルーズなもので、極めて不明瞭なんですよ。ネットで公開するよう広めていくのが良いとおもいます」