1997年に公開され、全世界で20億ドルの興行収入をあげた映画「タイタニック」のあるシーンをめぐって、ヒロインのローズ役を演じたケイト・ウィンスレットの一言が波紋を広げている。
ケイト・ウィンスレット「あのドアには余裕があったのよ」
ディカバリー・チャンネルのトークで、司会者が「あのドアには余裕があったよね」と笑いながら聞いた。「あのドア」とは、海に投げ出されたローズとレオナルド・デカプリオ演ずるジャックがたどり着いた壊れた船のドアのことだ。ドアにはローズだけが乗り、水に浸かったままのジャックは力尽きて冷たい海に消えていく。一番の見せ所である。
ウインスレットは「まったく同感よ。あのドアなら確実に2人とも乗れたわ」と答えたのだ。
実はこの指摘は、映画を見たほとんどの人が薄々感じていたことだった。「映画館で見た時から気づいていた」「やっと彼女の口から聞けた」といった声がネットに溢れている。山中章子アナも「小さい時に見て、なんであそこに2人乗らないんだろうと、ずっとモヤモヤしていました」という。
キャメロン監督「ドア小さくすべきだった。でも、ジャックは死ぬという台本」
そこで、アメリカのテレビ番組が検証実験を行った。タイタニックのドアを再現して、救命胴衣を着けた男2人が試みた。1人が乗ったドアにもう1人が乗ろうとすると、ドアは沈んでしまう。救命胴衣をドアに縛り付けてみると、あらら、2人が悠々と浮かんだ。
2人は映画を監督したジェームズ・キャメロンを直撃。検証結果を伝えると、「ドアはもう少し小さくするべきだった」とあっさり認めてしまった。しかし、「ジャックは死ぬと台本に書いてあるんだ」。たしかに、ハッピーエンドじゃ映画にならない。
キャスターの菊川怜「とんだディスカバー」
司会の小倉智昭「ディスカバリー・チャンネルってけっこう面白いんですよ」
映画から今年でちょうど20年。覚えている人はもう中年以上か。