北朝鮮はきのう7日(2016年2月)の午前9時半、北西部の東倉里(トンチャンリ)から長距離ミサイルを打ち上げた。「人工衛星・光明星」と称している。1月の核実験に続く国際社会への挑戦に、国連安保理は強く非難する声明を出した。
性能向上しアメリカ東海岸まで到達可能
FNNほかの日本のテレビカメラも、ミサイルが白煙を引いて上昇する様子を国境を隔てた中国・丹東市から捉えた。発射後数分の午前9時37分に最初の物体(ブースター?)を朝鮮半島の西150キロの黄海へ、同39分には弾頭部カバーなど2つの物体を250キロ南の東シナ海へ落下させ、同41分には石垣島上空を通過し、同45分に4つ目の物体(2段目ブースター?)をフィリピン東方海上に落下させた。発射直後に石垣島では防災無線で「ミサイル発射」が告げられ、PAC3も警戒に当たったが、落下物などはなかった。
朝鮮中央テレビは午後0時半頃、重大放送として「地球観測衛星・光明星4号を軌道に乗せた」と報じた。北朝鮮は国際機関に対して、打ち上げを「8~25日」と予告していたが、6日に「7~14日」と前倒しし、その初日に打ち上げたことになる。
画像を見る限り、ミサイルの本体は2012年12月に打ち上げられたものと変わらないようだが、ロケットの燃焼時間(ブースターの落下までの時間)は短くなっていて、性能が向上したことをうかがわせた。また、最後のブースターの落下地点も予告した海域を飛び越していた。ミサイルの射程は最大で1万3000キロと推定され、アメリカの東海岸に届く。
5月に36年ぶり党大会!国内向けに金正恩「偉大さ」印象付け
今回のミサイル発射の狙いについて、辺真一「コリアレポート」編集長は「いつもの北のやり方です」という。「核ミサイルを持つ限り、サダム・フセインの二の舞にはならない。また、32歳を甘く見るなよという国際社会へのメッセージです。国内的には国威発揚と求心力を高め、5月に予定されている36年ぶりの党大会への実績作りです」
司会の小倉智昭「ロケットからの写真もありましたが、本当なんでしょうか」
辺「過去にも北朝鮮にだけ見える衛星というのもあったから、実際に音声なり映像なりが届かないとわからないですね」
小倉「人工衛星打ち上げとミサイル打ち上げは同じものでしょう?」
夏野剛(慶應大大学院特別招聘教授)「同じものです。核実験やってるから、核弾頭も乗せられる」
石戸奈々子(デジタルえほん代表取締役)「撃たれたら防ぎようがないですよね。といって、これを契機に憲法改正、軍事力強化となるのも怖い」
辺「拉致問題解決は遠くなりました。北は次を考えてるでしょう。日本が制裁を強めれば、次には核実験とか、これまでテストしてないミサイルのムスダンの発射とか・・・」
安倍首相は「許さん」と言いながら、密かにほくそ笑んでるのかな?