台湾南部でおととい6日(2016年2月)に起きたマグニチュード6・4の地震は35人の死亡が確認され、54時間以上たったいまも110人以上の安否がわかっていない。救出された住民は「夜中に大きな揺れが2回あった。すべての物が落ちてきた」「恐かった。窓を開けると、車が全部、ビルにつぶされていた」「2階の窓から這って出た」と恐怖を語る。
崩れた柱の中に一斗缶ゴロゴロ
倒壊現場に阿部祐二リポーターがいた。「私がいま歩いているところは大通りなのですが、ご覧ください、ビルが倒壊して道をふさいでしまっています。山のような瓦礫のかたまりです」
周辺で崩れたのはこのビルだけで、地元メディアは「ビルに構造上の欠陥があったのではないか」と報じている。崩れた柱の中に一斗缶が多数詰められているのが見える。コンクリートの使用量を少なくしようとしたことは明らかだ。台南市職員は「デザインの柱なので影響はない」としながらも、「ビルの耐震強度はあまりない」と手抜き工事の可能性を調べると話す。建設会社は工事中に倒産し、この会社が関わった他の建物も倒壊しているという。
司会の加藤浩次「周りを見ると、ビルに構造上の欠陥があったと思ってしまいます」
重機使えず進まぬ救助
ビルの1階には電器店など商店が入り、中高層階はマンションだが、欠陥ビルの噂は地元では以前から知られていた。部屋を買った人が湿気や水漏れ、亀裂に不安になって自分は住まず、賃貸に出していた。
加藤「救助はどうなっていますか。この状態では重機は使えないですね」
阿部「崩れそうなところを支えながら続いています」
タイムリミットの72時間が迫っている。