覚醒剤所持で逮捕された元プロ野球の清原和博容疑者(48)は4日(2016年2月)朝に送検された。今後は使用についても立件される。警視庁は2年以上も前から捜査をしており、おととい2日に踏み込んだのは、家庭ゴミから覚醒剤成分が検出され、物証を得たためだった。
捜査員が自宅に入った時、清原は左手に注射器とストローを持っていて、室内から覚醒剤0.1グラムと注射器2本、パイプ1本が見つかった。覚醒剤は「自分が使用するためだった」と供述している。
FNN追跡取材映像2年1200時間!途中で止めることできなかったのか?
プロ野球の各球団はキャンプインしたばかりで、スーパーヒーローと覚醒剤の結びつきに衝撃を受けている。西武時代のチームメイトで、元西武監督の渡辺久信は「びっくりした。キヨを信じてはいたが、こういう結果になって本当に残念」と話す。親友だった横浜の大魔神、佐々木主浩も「2人で飯を食べた時、(薬物疑惑について)聞いたが、『ない』と言っていた。それを信じていたので、本当にぶん殴りたいですよね」という。
FNN(フジニュースネットワーク)は、週刊文春が「清原、薬物でボロボロ」と報じた直後から清原を追い続け、常にバッグを片手に持ち、夏でも長袖姿などの映像を撮っていた。銀座のクラブホステスの「1年くらい前、覚醒剤を持っているという話を聞いた。カバンをいつも手放さず、その中に入っていると。タバコのようにヘビーユーザーだった」という証言もあった。取材時間は延べで1200時間にもなるという。
司会の小倉智昭「警察が入った時、注射器とストローの入ったバッグを手に持っていたという無防備。おかしくなっていたんじゃないか」
古市憲寿(社会学者)「驚いたというより、やっぱりそうだったのかという感覚だと思いますよ。テレビ局もこんなに労力かけて追跡するんなら、薬物依存から救うようなこともできたのではないのかな」
宋美玄(産婦人科医)「覚醒剤はハッピーな人はやらない。心に何かを抱えてる人なんです。罰したところで絶対抜け出せない。だから罰ではなくて、次の段階を考えることも必要になります」
長嶋茂雄に励まされ感動した22日後に逮捕
小倉「報道だと、3年前だとか、もっと前だとか言っていますよね」
なぜ薬物に逃げたのか。これについては、元格闘技家の魔娑斗は「一生懸命やってきたことが、引退してなくなってしまう。精神的に張りがなくなってしまうのかなと」と語っていたが、当たっていそうだ。離婚がそれに追い打ちをかけたのかもしれない。見かけとは違う気の小さい性格だったという。坊主頭、サングラス、足の刺青・・・一見ヤクザまがいのつくりも虚勢だったのか。
小倉「レストランで灰皿を割ったという話があるが、札幌で怖い思いをしたことがある」と話し出す。空港で見かけたので、「キヨ」と後ろから肩を叩いたら、振り返ったサングラス姿が「ホントに怖かった」という。
その一方で、先月11日(2016年1月)の名球会フェスティバル2016では、ヒットを打って笑顔を見せていた。長嶋茂雄ジャイアンツ名誉監督と話したことをブログにこう書いていた。「長嶋さんと握手させていただいた。長嶋さんは左手で自分の右腕をつかみ、引き寄せ、耳元で『君はまだ若い。頑張るんだぞ』。長嶋さんの眼力、左手の力強さに圧倒され、ただただ『はい!ありがとうございます』と答え、深々と頭を下げる。自分のことを気にかけていただいていた。涙が出るのを必死で我慢した」
逮捕されたのはそれから22日後だった。