北朝鮮は2日(2016年2月)、船舶航行の安全を扱うIMO(国際海事機関)に「地球観測衛星を打ち上げる」と通告した。IMOによると、打ち上げの日時は8~25日の午前7時半~午後0時半(日本時間)で、東倉里から発射され、ロケットの1段目は朝鮮半島西の黄海に落下、2段目はフィリピン・ルソン島の東沖に落下すると通告しているという。
ITU(国際電気通信連合)にも同様の通告をしてきた。ITU広報責任者は「北朝鮮は地球観測衛星『光明星』を4年間飛ばす計画としている」と話している。
「9」は縁起のいい数字
実際の打ち上げはいつなのか。天候にもよるのだろうが、コリア・レポートの辺真一編集長は「9日の可能性が高い」と指摘する。理由は「北朝鮮のラッキーナンバーは9なんです。父親の金正日総書記の誕生日が2月16日で足すと9、後継者の金正恩第1書記の誕生日も1月8日で足して9なんです」
金正恩はいったい何を狙っているのだろう。共同通信の元平壌支局長の磐村和哉氏は「真冬の時期は燃料管理が難しいんです。その時期にあえて発射を通告するということは、ミサイル開発技術が進歩しているということを示したいのではないでしょうか」と見る。
中国代表「訪朝」!言うこと聞かない金正恩
そうしたなか、北朝鮮の核問題を扱う6か国協の議長国・中国の武大偉・朝鮮半島問題特別代表が2日から平壌を訪れている。武大偉代表は先週、アメリカのソン・キム北朝鮮担当特別代表と協議を行っており、平壌訪問はこの協議を踏まえて今回の発射を中止するように求めるのではないかと見られている。
龍崎孝(TBS解説委員)「春節の時期で、中国政府からすればもっともことを荒立てたくない時期です。最近は中国の影響力低下が指摘されているので、今回の打ち上げはこうした指摘をさらに補強されないかと受け止めています」