甘利明・前経済再生相の現金授受疑惑で、UR(都市再生機構)が1日(2016年2月)に公表した甘利事務所の元秘書とUR総務部長らとの面談内容は、口利きと受け取られかねないやり取りがあった。URは千葉県内の建設会社の移転による補償額をめぐって、建設会社の依頼を受けた甘利事務所の元秘書らと2013年6月~16年1月まで12回にわたり面談していた。
東京地検特捜部、UR職員に事情聴取要請
15年10月9日の面談メモによると、甘利側の元秘書は「少し色を付けてでも地区外に出てもらう方がよいのではないか」「甘利事務所の顔を立ててもらえないか。何とかお願いしたい」など、補償の増額を求めたと受け取られかねない発言をしている。
秘書は「圧力をかけて金が上がったなどあってはならない」とも話しており、UR側は「口利きはなかった」と認識しているという。補償額の2億3000万円はURは規定に基づいて算出したという。
では、建設会社側が補償額の増額の成果もないのに、甘利前大臣に計100万円、元秘書への500万円を渡したのはなぜなのか。「あさチャン!」は肝心な点に触れない。
現在、保障額が適正だったかどうかを会計検査院が検査中で、東京地検特捜部はURの職員に任意の事情聴取を要請中という。
文
モンブラン