来週8日(2016年2月)から春節(日本の旧正月)を迎える中国や台湾は7連休とあって、観光客のドッと押し寄せることが予想されるが、京都ではマナーの悪い外人観光客に弱り切っている。
旅行に関する世界最大の口コミサイト「トリップアドバイザー」で2年連続1位になっている人気の伏見稲荷大社だが、近くにある電車の踏切内にしゃがんだり、線路内に入り込んで記念写真の撮影などが引きも切らない。中国や韓国、シンガポールでは地下鉄が多く、電車の踏切が珍しいらしい。
芸妓や舞妓に群がり、着物引っ張ったり無理やりツーショット
祇園では芸妓や舞妓に群がり、「着物を引っ張ったりされることもあります。それはやめてほしい」とある舞妓は訴える。嵐山の渡月橋周辺も外人観光客に人気があるが、店先に置いてある売り物の包みを破ったり、個人宅に無断で入って写真撮影をしたりと迷惑している。
嵐山の商店街で作る「嵯峨嵐山おもてなしビジョン推進協議会」の石川恵介さんはこう話す。「お店の方は『あんなマナーの悪いお客さんはいらんなあ』言うて。外国のお客さんにもしっかりおもてなししないとこういう観光の店は立ちいかなくなるんですが」と頭を抱えている。
予約したレストランをドタキャンしたり、使用したトイレを流さず、使用済みのトイレットペーパーをゴミ箱に捨てるなど、いつもながらのマナーの悪さも目立つ。ドタキャンは行かないことがキャンセルの意思表示という習慣や、トイレットペーパーを流すと配管が詰まるため、流してはいけないという国や地域もあるらしい。マナー違反の大部分は文化の違いによるところが大きいようだ。