「うちで××××しようか」
「うつ病になるぞ!」
聞くに堪えない卑猥な言葉や「カン、カン、カン」という金属を叩く音が深夜になると住宅地に響く。こんな迷惑行為を30年間続けてきた大阪・八尾市に住む81歳の女が12日(2016年1月)、大阪府迷惑防止条例違反の疑いで逮捕された。「あれは自分の独り言だ」と容疑を否認しているという。
隣家「子どもに聞かせたくない言葉を浴びせられ続けました」
女が逮捕され静かになった住宅地を大竹真リポーターが訪れた。住民は「戻ってきた時のことを考えると不安だ」と話す。女は毎日のように深夜0時、3時、5時に大声で罵声をあげ、金属を叩いていたという。女の家に隣接する住民は「子どもには聞かせたくないような言葉を浴びせられたり、罵るような、罵声のような感じで言われるのが一番つらかったですね」と話す。
この迷惑行為は女が引っ越してきた30年ほど前から始まっていた。きっかけはイヌだったようだ。「うちに室内犬がいたんですが、表から怒鳴り声が聞こえたので何かなと見たら、(女が)塀にまたがっていました。その姿を見たイヌが庭に出てしまったので、義母がイヌを抱きかかえ連れ戻そうとしたら、スコップで頭を叩かれたのが始まりです」と近所の住民は話す。別の住民は「イヌを飼っていたが、うるさい、臭いとイチャモンをつけられたんです」
住民らで防犯カメラ映像など証拠固めて被害届
それにしても、30年間も放置しておくとは長過ぎる。実は、住民の訴えに対し、八尾市には罰する条例がないため対応できなかったのだ。警察も民事不介入ということで、住民から訴えがあると、そのつど女の家を訪れては口頭で注意する程度が限界だった。
ところが、市議会議員の一人が大阪府の迷惑防止条例で対応できることに気付いた。住民らは防犯カメラによる撮影で証拠を固めて被害届を提出し、ようやく警察も逮捕に踏み切れた。
司会の加藤浩次「量刑はどのくらいですか」
コメンテーターの菊池幸夫弁護士「最高で懲役6か月。初犯ということであれば罰金で終わる可能性もあります。ただ、今後も迷惑行為を止めないで再び逮捕となれば、常習なのでより重い懲役1年になるでしょう」