泣きそうな香取、疲れ切った中居、勝ち誇ったようなキムタク・・・公開謝罪はパワハラじゃないのか
1月18日(2016年)の「SMAP×SMAP」(フジテレビ系)に5人が生出演して「解散騒動」を謝罪した。週刊文春によれば、この「現場」には次期社長である藤島ジュリー景子副社長もいたそうだ。
キムタクが中心になり、それぞれが騒動を起こしたことへの謝罪の言葉を述べ、キムタクが最後に「これから自分達は何があっても前を向いて歩いて行く」と締めた。香取の泣きそうな表情、中居の疲れ切った顔に比べて、キムタクの勝ち誇った表情が「あること」を物語っていた。それは草薙の言葉の中にある。
「今回ジャニーさんに謝る機会を木村君が作ってくれて、いま僕らはここに立ててます。5人でここに集まれた事を安心しています」
キムタク以外の4人が戻ることを了承する代わりに、事務所側が4人に対してテレビによる「公開謝罪」を要求したのではないか。放送終了と同時に事務所側の「パワハラ」ではないかという声が上がったのも当然だろう。週刊文春、週刊新潮もこの問題を大きく特集しているが、その論調はジャニーズ事務所側は「寛容」だったのに、謝りに行かなかった4人が悪いという色彩が濃いように思う。たとえば、ジャニーズ事務所の顧問で、関連会社取締役・小杉理宇造氏にこういわせている。
<「ジャニーさんが僕に言っていたのは『来る者は選ぶ、去る者は追わず。とはいえ、多くが四十歳を超えた彼らが、人生において自分の道を見つけるのは当然のこと』だと、『彼らが事務所を去って新しことがやりたいならそれは尊重してあげなければならないし、アズ・ユー・ライクだよ』と言ってました。ジャニーさんは、SMAPの動きを知っても慌てることなく、いつでも相談に乗るよ、と言ってました。いつも優雅でやさしい人なんです」>
ジャニーズ事務所の子飼いの人間のいうことを鵜呑みにするわけにはいかないはずだ。週刊新潮は<木村拓哉(43)を除く4人は、辣腕マネージャー・飯島三智氏(58)と共に独立しようと甘い夢を見た><彼らが、業界大手の芸能プロ社長の顔に泥を塗った事実は消えない>と造反組に厳しいが、今回の騒動で事務所側はそれほど「正義」を主張できるのだろうか。
週刊文春は飯島氏の写真を掲載し、彼女の経歴を書いている。彼女は短大を卒業して、ジャニーズ事務所に入ったのがいまから約35年前。地味な女性だったらしいが、メリー副社長の仕事を見ながら学んでいったという。初めてのマネージャーとして担当したのがSMAPだった。なかなか人気が出ないSMAPをバラエティ番組に出すことでブレイクさせたそうだ。これほどの国民的大スターに育て上げたのは彼女の功績だった。その彼女もやがて大きな影響力を持つようになり、テレビマンの間で「陰の女帝」と呼ばれるようになった。見よう見まねでメリー副社長を手本としてきた彼女だから、当然の帰結だったのであろう。