東京・千代田区の審議会は、政務活動費の一部を議員報酬に付け替えるよう答申したが、千代田区長はこれを見送ることを決めた。けさ21日(2016年1月)付の東京新聞が伝えた。
一部区議から要望「領収書いるカネ使いにくい」
政務活動費は議員活動に必要な調査費などの実費だから、当然ながら領収書の添付など使い道のチェックを受ける。ところが、実際は議員活動とは関係のない支出、私的な支出まで賄うのが当たり前になって、全国各地でデタラメな使われ方がたびたび問題になっている。
千代田区の審議会の答申は、政務活動費の3分の2を議員報酬に組み入れるというもので、面倒なチェックを受けずに済む分を増やそうという意図は明らかだった。一部の区議の要望に基づいたものだった。
「モーニングショー」も取り上げ、これが一斉に報じられると批判が殺到。区議会も一転して「反対」を決議し、石川雅己区長は2月定例会に答申に沿った議案を提出できなくなったというのが実のところだ。
批判殺到!区長「はしご外された」
玉川徹(テレビ朝日ディレクター)「もともとは一部議員からの要望だったんです」
司会の羽鳥慎一「チェックを受けない額を多くしようということですね」
玉川「区議会が反対になったことで、区長は『はしごを外されたようで、正直驚いている』と話してます」
羽鳥「区長のその発言も、またねえ」
玉川「時代に逆行するようなことは、市民も良識ある区議も許さないということなんですよ」
羽鳥「そもそも、この案が出たことが驚きだったんですけども、それに対して区長は『はしごを外されちゃったな』と」(笑)
玉川「こっちが驚いた」羽鳥「だから政務活動費が第二のお給料だといわれてしまうゆえんなんですけど、必要な時に必要なものをもらう。これが当たり前じゃないでしょうか」
地方のどこかではない。千代田区といえば、東京のまん真ん中、日本のまん真ん中だ。そこでこんなことがやられているとは、笑い話にもならない。