解散の危機が言われたSMAPはきのう18日(2016年1月)、フジテレビ系のレギュラー番組「SMAP×SMAP」でさわがれていることを謝罪し、「前を見て進みたい」とグループ存続を表明した。「解散しない」とまでは言わなかったが、ジャニーズ事務所との和解にも言及しており、危機は乗り越えられたとみられる。
中央に木村拓哉。リーダー中居は左端
これも前代未聞だろう。フジが生出演の映像を他局に提供し、けさの情報番組は一斉に流した。ダークスーツで固めた5人が黒幕を背に一人ひとりが話した。木村拓哉が「このままの状態だとSMAPが空中分解になりかねないと思いました。5人が顔を揃えて報告することが大切だと思い、こういう時間をいただきました」と切り出した。
稲垣吾郎「これからの自分たちの姿を見ていただき、応援していただけるようかんばります」
香取慎吾「皆様と一緒にきょうからまたいっぱい笑顔を作っていきたい」
中居正広「今回の件で、SMAPがどれだけ皆さんに支えていただいているのかを改めて強く感じました。これからも宜しくお願いします」
草彅剛「皆さんの言葉で気づいたことがたくさんありました。本当に感謝してます。ジャニーさんに謝る機会を木村くんが作ってくれて、いま僕らはここに立ててます。5人で集まれたことを感謝してます」
木村「最後に、これから自分たちは何があっても前を見て、ただ前を見て進みたいと思いますので、宜しくお願いします」
全部で2分43秒だった。
中央に立っていたのはキムタク。話をリードしたのもキムタク。リーダーの中居は左端にいた。草彅がいっていた「ジャニーさんに謝った」というのが核心だったのだろう。
育ての親の女性マネジャーは追い出し
騒動の発端は長年SMAPを育ててきたマネージャーがジャニーズ事務所から切られたことだった。中居ら4人はマネージャーと一緒にジャニーズ事務所を抜け、木村だけが残ると報じられた。木村の事情はさまざまに報じられたが、結局、彼が橋渡しとなってジャニー喜多川社長と4人の和解ができたということなのだ。ジャニーズ事務所が握っている番組で5人が話すというのも、事務所が作ったシナリオだろう。マネージャーの退職は決まっている。しこりは残るだろう。
メディアの扱いは破天荒だった。生放送の始まる午後10時15分にはフジテレビ前は報道陣でいっぱい。けさのスポーツ紙は6紙全紙が1面トップだ。一般紙でも産経新聞と毎日新聞が1面で報じた。台湾、中国、アメリカ、欧州のメディアのネットニュースが一斉に速報した。危機報道も世界に流れていたから当然といえば当然だが、こんな日本初の芸能情報ってこれまであったか。
司会の羽鳥慎一「きのう発売の週刊誌『AERA』は、60代のSMAPが見たいという特集を組んでました」
浜田敬子(「アエラ」編集長)「アイドルの一人ひとりが才能があって、活動する先駆けではあるけれど、5人が集まった時がすごい。社会問題で署名活動をするネットのサイトが、SMAPの解散反対の署名を始めたのには驚きました。それほどの話だったんです」
羽鳥「特集では、もはやインフラだと書いてますね」
浜田「社会の中の装置であってほしいと。また、海外の人たちの日本に対する印象がSMAPで作られてます。まさにインフラ」
羽鳥「ファンにとっては一安心」
これから、ジャニーズ事務所が前面に出てくるとなるといろいろありそうな予感もある。中居の沈痛な表情がやっぱり気になる。