阿部祐二「深夜の碓井バイパス」走ってみた!いきなり下り坂になる恐怖

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   阿部祐二レポーターがバス転落事故で14人が死亡した碓井バイパスを同じ時間帯に走ってみた。群馬・横川から9キロほど登ると、「急坂路エンジンブレーキ併用」の表示があり、「いやあ、いきなり下り坂になりました。登りの時間が長いだけに、なだらかと思われるカーブの坂が急坂に見えます」

   碓井バイパスは峠越えとしては、実はそれほどキツい道ではない。車線の幅はゆったりしているし、カーブのRも極端に急なものはない。登坂車線もある。普通に運転していれば、道路から飛び出すような道ではないのだ。バスの運転手に何が起きていたのか。

大型バス経験ない65歳の運転手!たった2回の研修でいきなり冬の峠道

   バスを運行していた「イーエスピー」は安全運行にまったく無頓着だった。高橋美作社長ら会社幹部は土下座して謝罪したが、遺族の怒りは収まらない。「ツアーを企画した会社(キースツアー)もバス会社も、誰も事故後に軽井沢の遺体安置所や遺族の控室に姿を見せませんでした。子どもをこういう会社のツアーに参加させてしまったということが非常に無念だ」と怒り。

   その呆れるほどズサンな管理体制の一つは、昨年12月(2015年)に入社したばかりの土屋廣運転手に健康診断を行っていなかったこと。さらに、65歳という高齢者を深夜運行を任せ、出発前に義務づけられている健康状態をチェックする点呼すら行っていなかった。土屋運転手は大型バスの営業運転の経験はなく、たった2回の研修で雪道の夜間運転をやらせていた。

   夜行バスに義務づけられている運行管理者への連絡なしに本来のルートを変更もしていた。練馬インターから関越自動車道に入り、東松山インターで降りて一般道を走り、再び松井田妙義インターで高速道路に入ることになっていた。しかし、通行料金を節約するためか高速道路に入らず、国道18号線をそのまま走り続けた。

文   モンブラン
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