大型バス経験5回しかない高齢運転手に深夜担当
バス会社のズサンさもひどい。出発前の運転手の健康チェックをしておらず、2人の運転手の検診の記録もなかった。基準以下の受注代金で運行していたり、運行指示書には発着地のみでルートの記載がなく、おまけに運行終了前に確認の印が押されていた。
運転していた65歳の運転手は12メートルの大型バスの運転は、研修を含めて5回しか乗ったことがなかった。バス運転手らに話を聞いた岡安弥生レポーターは「みんな、ありえないと言っていました」という。
交通労連バス部会の鎌田佳伸事務局長は「契約社員に夜間の運転をさせることはありえないことですよ。また、57歳、58歳以上の人には夜間の運転はさせません」と話す。
司会の羽鳥慎一「マイクロバスとはぜんぜん違いますよね。大型に5回しか乗ってない65歳が運転せざるをえなかったわけです」
他の運転手も高齢運転手とはペアを組みたがらないという。
鎌田事務局長「氷山の一角です。安い受注を受けたということは、コスト削減も飲んでいるわけで、悪い悪循環になっているんです」
「モーニングショー」スタッフが実際に激安バスに乗ってみた。池袋発で事故バスと同じルートだ。高坂SAで休憩した時、運転手の話が聞こえた。「37人いる。1人多い」「多いんならいいだろう」とそのままスタートする。実は36人しか乗っていなかった。次の場所で15人が降りた。21人残ってるはずだが、「20人しかいない」「勝手に降りたのはしょうがない」とそのままだったそうだ。
鎌田事務局長「平成18年と24年と今回と、事故があるたびに対策が取られてきたのですが、何も変わっていません。旅行会社が料金を安くする。これを受けないと(バス会社に)仕事を回さないという。この強要を処罰しない限りなくなりません」
住田「旅行会社とバス会社の共同不法行為です」
監督官庁はどこを見ているのだろう。