自分は安全地帯にいて『復讐』『私刑』のいやらしさ
2011年にはサッカー元日本代表の稲本潤一・田中美保夫妻の結婚前のデートを飲食店従業員が暴露され、俳優の向井理は滞在先のホテルが明かされた。タレントの雛形あきこの携帯電話買い替えをショップ店員が書いたり、ももいろクローバーZが写ったコンビニの防犯カメラ映像が公開されたりもあった。
井上さんは「若い人は何かあったらSNSや不特定多数に知らせるのが普段の行動になっています。条件反射になってる」という。「復讐」も罵詈雑言だけでなく、「街を歩けないようにしてやる」と脅迫もあるという。
司会の羽鳥慎一「軽い気持ちでやったんでしょうけど、SNSで自分が集中攻撃に晒される時代になったんですね」
玉川徹(テレビ朝日ディレクター)「SNSの機能は道を歩いていて、知らない人に次々にしゃべっていくのと同じことですよ」
羽鳥「しかも、ものすごいスピードですよね」
キャスターの宇賀なつみ「世界中ですからね」
青木理(ジャーナリスト)「メディアに載せるときは、2つ考えなくちゃいけない。出すか出さないかを真実性と公益性で判断すること。このテレビもそれでやっているが、同じ機能を個人も持てるようになったんですね。それは素晴らしいことですが、慎重でないといけない」
羽鳥「今回は本当にこの2人でしたが、そうでなくても投稿できちゃう」
AERA編集長の浜田敬子は「記者には、取材のこと、仕事のことはつぶやかないようにいっています。どんな職業でも同じですよ」
ツイートした女性社員は会社への損害賠償とかクビになる可能性もある。一方で、女性は個人情報をさらされた被害者でもある。度を越した攻撃者には損害賠償を請求できるというが、ネットで相手を特定するのは容易ではない。
玉川「攻撃者は何かされたわけではないから、報復でもないし、リンチとも違う。単なる暴力ですよ。法律が追いついてない。過剰なものには何らかの法的措置が必要だと思います」
羽鳥「攻撃してる人たちの情報収集能力はすごい」
玉川「すごいですね」
浜田「逆に攻撃者をネット上で探し出したこともあります。ネットではそれもできるんです」
その能力をまっとうに使えば力になるだろうに。