飲酒運転で歩行者に接触した事故を装い、同乗していた女子大生から示談金をだまし取っていた詐欺グループ4人が、4日(2016年1月)に逮捕された。被害者は分かっただけでも近畿大学に通う女子学生ら十数人、被害総額は1000万円近くにのぼるという。
運転手と被害者役がグル!「一緒に乗ってたら同罪。130万円払え」
詐欺容疑で逮捕された容疑者A(20)、容疑者B(21)、容疑者C(21)、容疑者D(26)の4人は、昨年(2015年)9月、130万円の示談金を学生からだまし取っていた。その手口はこうだ。
運転手役のAとBが女子学生を誘って奈良市内で酒を飲んだあと、車で人通りのない林の中の夜道に差し掛かったところで歩行者に接触する事故を起こす。この歩行者役がCで、「全員同罪だ。退学になるかもしれない」と学生を脅し、Bが弁護士だという父親に電話をするふりをして、「運転手は200万円、同乗者は130万円が示談の相場らしい」と告げた。
さらに、そこへCの友人役のDが「法律に詳しい」と称して登場し、「そのくらいの相場が合っている。バレると大学は退学だろう」とダメ押しし、学生は金を渡してしまった。同じ手口で昨年10月にも近畿大の学生が100万円をだまし取れていて、警察では余罪が十数件あると見て調べている。
AとDはこれまでも3回も詐欺容疑で逮捕されていて、「金がほしかった。他にもやっている」「何回もやっているので、はっきり覚えていない」と供述しているという。