正月の風物詩『福袋』に今年は異変が起きていた。ネットで高く転売するために買い占めたり、中国人の爆買いも横行したらしい。西村綾子リポーターが伝えたのは東京・世田谷区の東急線・二子玉川駅ビル内にあるスターバックスだ。
1日(2016年1月)に大(6000円)と小(3500円)2種類の福袋108個を販売した。6000円の中身はトートバック、コーヒー豆、タンブラー、グラスマグ、無料チケットの5点。人気の福袋だったのだろう朝5時から並んだ人もいた。ところが、イスを一つ置いて席を取ったまま姿のなかった先頭が、開店直前に男女5人もやってきて108個の福袋全部を買い占めてしまったのだ。一人何個までという制限はなかったため、店側を断れなかったようだ。
店は並んだ人たちに謝罪したが、「朝5時から並んでバカを見た」と書き込みがあふれた。「スッキリ!!」がネットオークションのサイトを調べたところ、スターバックスの福袋が大小セットで1万7000円、トートバック(小)が1080円で売りに出されていた。
ネットで高値転売したり、通販サイトに横流し
東京・新宿や池袋の家電量販店を取材していた西村リポーターは、中国人と見られるグループが買ったばかりの大量の福袋を車に積み込み、男からカネを渡される姿を目撃した。百貨店などで福袋を大量に買っていた中国人貿易商の男性によると、衣服を中心に1万円以上の福袋を例年600~700個購入し、1000~2000円プラスして中国の『タオパオ』という通販サイトで転売しているという。
この転売は法律上問題はないのか。菊池幸夫弁護士は「転売するには古物営業法上の許可が必要になる可能性が出てくる」という。司会の加藤浩次が「今まで福袋の買い占めはなかったですよね。日本文化のなかでやってはいけない倫理のような気がしますが」
著述家の湯山玲子「それはあくまで日本文化だけのルールなのよ。これこそグローバルスタンダードの商習慣ですよ」
来年の福袋は「1人1個に限定しないと」という意見に落ち着いたが、人に頼んで並ばせ買い占めるのをどうチェックするか難題だ。