和歌山市内のスーパーで71歳の女性が万引きで捕まったのだが、その量と質がすごい。サーロインステーキ、うなぎの蒲焼、数の子、毛ガニ、日本酒など高級食材ばかり44点、3万8900円相当だった。
サンプルをスタジオに並べたが壮観だった。司会の羽鳥慎一は「これで1回です。しかも、財布には100万円も持ってました」
サーロインステーキ、うなぎの蒲焼、数の子、毛ガニ、日本酒・・・
女性は車でやってきていた。店内を回ってカートに次々に食品を入れる。高級食材のほかにも、リンゴ、ミカン、ウインナー、チーズ、海苔、卵まで手当たり次第に放り込む。ただ、キョロキョロと周囲を見回す不審な様子が、万引きGメンの目に止まった。
駐車場が広いこのスーパーでは、客はカートで車まで買ったものを運ぶ。そんな風を装って建物を出たところで捕まった。「清算してませんよね」「してません」と素直に認めた。
駆けつけた警察官をびっくりさせたのが財布の中身だ。現金100万円は夫婦の年金で、支給のつど引き出して現金で持っていたと話している。「でも、お金出すのがもったいなかった」
女性を知る人たちは、「ええ?お金には不自由してないと思いますよ。うちらより立派だったし」「お金に困ってるなんて絶対なかった」と口々に言う。
女性は元看護師で病院に勤めていて、退職後は雑貨店を営んでいた。3年前に和歌山市内の高級リゾートマンションに移ってきたという。
羽鳥「財布に100万円持ってたとはねえ」
吉永みち子(作家)「70年も真面目に暮らしてきた人が、この瞬間に魔が差したんでしょうかねえ。何なんだろう」
玉川徹(テレビ朝日ディレクター)「なんかトンチンカンですよね」
万引きGメン「この時季に増える高額万引き。余ると近所に配る」
万引きGメンの伊東ゆう氏が登場した。これまでに4000人以上を捕まえたというベテランだ。「『もったいない』というのは万引き犯の常套句です。節約心理だが、この人は盗むつもりで来ています。何も買ってない。相当な常習犯だと思いますね」という。こういうケースは月に3、4件 あるという。
羽鳥「44点も万引き」
伊東氏「高級食材で、この時期増えるんです。食材は2つづつ入っているので高い。うちでも一番高いものを盗みますね」
宇賀なつみキャスター「そうすると目立つんじゃないですか」
伊東氏「われわれもそれで察知できるんですが、慣れてますよ。普通の万引きは1つ2つは買って、他に万引きするんです。ここまでやるのは相当な熟練度」
吉永「夫婦2人では余っちゃうでしょ」
伊東氏「高齢者だと、近所に配ったり、ホームパーティやったり」
羽鳥「高齢者の万引きは増えてるんですか」
伊東氏「増えてます。あと外国人が深刻です」
吉永「高齢者に特徴はあるんですか」
伊東氏「基本的には孤独な方ですね。話し相手がいないとか。捕まえてくれてありがとうみたいな人もいます」
羽鳥「ちょっと考えさせられますね」