最近はATM振り込みより現金受け取り
1億円もの大金を電話の会話だけで見ず知らずの男に手渡す感覚は確かに解せないが、オレオレ詐欺に詳しい立正大学の西田公昭教授は最近はさらに巧妙化していると次のように注意を呼び掛けている。「個人情報を調べたうえでターゲットを絞り電話してくるのが増えています。出身校、勤務先、誕生日など情報を蓄えているので、話の辻褄が合うため成り済ましに気付かないんです。かつて多かったATMへの振り込め詐欺は全体の1割足らずで、9割は現金受取型となっています。
しかも、『オレが取りに行く』と信用させ、実際に行ってみると代理人と称する人物が待っているのですが、ここで瞬時の判断を迫られつい渡してしまうことが多いんです。本人以外には絶対に渡さない判断が大事です」
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト