アベノミクス「1億総活躍」も「GDP600兆円」も吹っ飛びそうなアメリカ経済「奈落」
安倍政権は新聞が書いているように盤石ではない。彼が胸を張ってきた経済政策が破綻してきているからだ。欧州や中国の経済不安にくわえて、アメリカがついに利上げに踏み切った。<米連邦準備制度理事会(FRB)は16日、2008年12月から7年間にわたって続けてきた事実上のゼロ金利政策を解除し、9年半ぶりに利上げに踏み切ることを決定した。政策金利の誘導目標を0・25%引き上げる。世界を巻き込んだ金融危機の震源地となった米国が、日欧に先駆けて異例の金融緩和策から脱却し、金融政策の正常化に乗り出す」(毎日新聞12月17日付より)
週刊現代でノーベル賞経済学賞受賞者でニューヨーク市立大学のポール・クルーグマン教授は、アメリカ経済がまもなく崩壊するとこのように警告している。<「利上げ早期容認論者の人々が『アメリカ経済は回復したので、利上げをしても大丈夫』と主張しているわけです。
しかし、アメリカの好調さは、相対的によく見えているにすぎません。あくまで沈む各国に比べて相対的に、なのだという点をおさえておかなければいけません。
早期の利上げを主張する人たちは、雇用の統計が改善していると言いますが、現実はまだ完全雇用にはなっていないし、賃金もフラットのままです。こういう状況で利上げを急げば、雇用が悪化し、消費は落ち込み、せっかく良くなってきた経済が再び冷え込んでしまう。もし利上げを急げば、アメリカでは日本が2000年代に経験したのと同様の悲劇に襲われることになります。
ご存知の通り、日本では00年8月にゼロ金利解除という利上げを行いました。小幅な利上げでしたが、結果として日本経済に大打撃を与える大失態となりました。FRBの人たちはいまこそ、この日本の教訓から学ぶべきなのです。
もしFRBが利上げを急げば、アメリカは長い低迷に突入していくことになるでしょう。そうして経済を痛めてしまえば、次にこの間違いを取り返すための術は見つけられなくなる。日本が2000年代に経験したように、です。(中略)2016年は、世界中がもがき苦しむ年になりそうです」>
クルーグマン氏のこの予測が当たれば、日本経済は吹っ飛ぶに違いない。