讃岐うどんの香川県がつくった「うどんカルタ」が、1本のクレーム電話で発売延期になった。うどんのいっそうの普及を目指して、全国からうどんにちなむ読み札を募集して作ったのだが、ひっかかったのは46文字のうちの「つ」だった。
香川県民「かわいいじゃないですか」「うまいこと作ってる」
全国から約2900案が寄せられ、これを46文字ごとに厳選してかるたを作った。今月15日(2015年12月)から販売する予定だった。中身はたとえばこんな具合だ。
【あ】新しい 年の初めは うどんから
【お】おおみそか さぬきうどんで ひゃくやっつ
【か】香川県 みんな知ってる うどん県
【く】空海と うどんの歴史 ひもといて
【つ】強いコシ 色白太目 まるで妻
発売の前日、この「つ」の文言にクレームがついた。「良いイメージを受け取らない人もいるのではないか」。電話はこれ1本だけだったというが、香川県はこれで販売を延期してしまった。クレームが文言のどこをどう問題にしているのかは「はっきりしない。全体のイメージ」(担当者)という。過剰とも見える。
これには前例があった。10月(2015年)に香川県産のお米「おいでまい」のイメージガール募集で、「フレッシュで透明感があり、色白でスタイルの良い方を募集!」と募ったところ、「不適切」との苦情が寄せられ、募集をやり直すことになったのだ。かるたについては有識者の意見を聞いて作り直すかどうかを決めるという。
香川県民に聞いてみると、「かわいいじゃないですか」「これがダメなら、サラリーマン川柳も全部ダメになる。これくらいは許してやっていい」「ちょっと嫌ですね」「うまいこと作ってる」などなど評判は悪くない。