愛媛県の松山市立津田中学校で、1年生の男子生徒(12)が担任の40代男子教員にトイレに連れ込まれ、激しい暴行や暴言を受けていたことが明らかになった。まるでゴロツキのやりようで、警察も傷害事件として調べを進めている。
顔面打撲、頭部打撲、左耳介圧挫傷、左頬部挫傷、右前腕打撲で治療2週間
男子生徒が母親に話した一部始終は次の通りだ。10日(2015年12月)午後4時ごろ、放課後に男子生徒が友だちとふざけていたところを担任の教員に見つかり、生徒は教員から頬を引っ張られてトイレに連れ込まれた。教員はカギをかけて閉じ込め、頭突きや壁に頭を打ち付けたり、頬に約20発の平手打ちを浴びせたという。さらに、耳を引っ張って「殺してやろうか。耳を聞こえんようにしてやろうか」と脅したという。
暴行は約20分間続き、後になって教員から母親に電話があり、「ほっぺたを叩いてしまった。申し訳ありません」と説明があったという。この時は母親も「息子が悪いことをしたのは事実なので、1、2発叩くのは全然かまいません」と返事をした。
ところが、帰宅した息子を見て母親は仰天した。顔が真っ赤に腫れて爪の痕があり、手形の痕もある。母親は「すごい怖い思いをしたようです。自分が息子を叩くことはあったとしても、ここまでは絶対にしない」と話す。病院で診察を受け、生徒は「顔面打撲、頭部打撲、左耳介圧挫傷、左頬部挫傷、右前腕打撲で2週間の治療が必要」と診断された。
激しい暴行・暴言の常習教員
事件翌日の11日に校長、教頭、暴行した担任教員が生徒の自宅を訪れ、両親に謝罪した。その時の音声を母親が録音していた。校長は「おわびに参った次第でございます。本当に申し訳ございません」といい、教頭も「両方のほっぺたをギューッとつまんで平手打ち、だいたい17~18回殴っています。恐ろしい言葉を吐いているし、頭突きもしています」と暴行、暴言の事実を認めた。
当の担任教員は「僕は彼が大好きです。これまで半年の人間関係があると思っていたんで、甘えとったんですよ」と愛のムチだと言わんばかりだ。しかし、父親から「今まで他に体罰はどのくらいやったのか」と聞かれ、「過去にもあります」と答えた。学校は直ちに担任を外したが、男子生徒は恐くて学校にいけない状態という。母親は「教師失格です」と、この教員が学校にいる間は息子を学校に行かせないという。
コメンテーターの菊池幸夫弁護士「ビンタや頭突きの暴行の事実があったことは間違いない。傷害事件として扱う可能性は十分あります」