東京五輪・パラリンピックの主会場になる新国立競技場のデザイン2案が発表された。2案のうち、A案は3層構造のスタンドで、木と鉄を組み合わせた屋根を国産スギの柱で支え、法隆寺の五重塔をイメージさせる「和」を表現した。総工費は1490億円。B案は2層構造のスタンドで、スタジアムの屋根を長さ19メートルの国産カラマツの柱72本で支える縄文遺跡を思わせる外観だ。赤を基調にしたスタンドを上から見ると日の丸にも見える。総工費は1497億円。
デザインを手掛けた2人の建築家はそれぞれ建設会社と組んだ。サントリー美術館や浅草文化観光センターをデザインした隈研吾と大成建設のグループ。建築界のノーベル賞と言われるブリッカー賞を2年前に受賞し横浜駅前の風の塔を手掛けた伊東豊雄と竹中工務店・清水建設・大林組のグループだ。
7人の専門家が来週中に決定
A・B両案どちらを手掛けたかは、審査に影響するとして明らかにされなかった。建築家や大学教授など7人の専門家が140点を持ち点として、業務の実施方針(20点)、施設計画(50点)、コスト・工期(70点)について評価し、来週中には最終決定する。
ロバート・キャンベル(東大教授)「A案は下から入って行くときにスラットが無数に天井にあって、高揚感があるようですね」
湯山玲子(著述家)「B案が好き。エンタシス(古代ギリシャの建築様式)のような柱がかっこいいじゃーん」
司会の加藤浩次「A案のスタンドが急になっていて見やすいと思う」。
「スッキリ!!」放送中に視聴者に行なったアンケートでは、A案が3万1502票、B案の1万6738票に大差をつけた。