マレーシアのクアラルンプール空港にボーイング747ジャンボ機が1年以上も放置されているという。それも3機だ。日本では、いやどこの国でもちょっと考えられない話だ。華字紙「星州日報」のホームページにおととい8日(2015年12月)、3機のジャンボ機の写真が載った。いずれも尾翼などにあるはずの航空会社のロゴが消され、1機はエンジンが一つはずされている。空港ターミナルの正面、滑走路に面した場所に放置されたままになっているのだ。
航空会社のロゴマーク消され記録もない
記事は空港運営会社が持ち主に名乗り出るよう出した広告だった。運営会社は所有者に駐機料金の支払いと機体の撤去をもとめているのだが、21日までに名乗り出なければ、売りに出して未払いの駐機料金に充てるという。
航空評論家の小林宏之氏は「ジャンボが3機というのは前代未聞ですね。保有してる航空会社が倒産した、あるいは転売して持ち主がわからなくなったということでしょうかねえ」という。
売りに出したとして、これらの機体は使い物になるのか。「飛行機というのはすぐにサビが出たり、部品が正常に働かなくなるといいますから、飛ばすのはなかなか難しいと思います」(小林氏)
司会の羽鳥慎一「放置自転車じゃなくて、放置ジャンボとはね」
宇賀なつみ「しかも、結構いい場所に堂々と置いてあるんですよね」
野上慎平アナ「うちのスタッフが去年(2014年)の9月に行ったときに見たそうです」
羽鳥「あ、これのことかと・・・」
野上「航空会社のロゴがないので、奇妙に感じたそうです」
羽鳥「持ち主はなんでわからないんですか」
野上「着陸した時は管制が把握していますが、置き去りにされるとわからないらしいです。その時点から転売が繰り返されているようで、持ち主がわからない」
羽鳥「置いたまま転売されてたの」
玉川徹(テレビ朝日ディレクター)「登記は必要なんじゃないの」
野上「たどってもなかなかわからないのだと。あるいはわかっていても連絡がとれないとか」
宇賀「駐機料だって相当なものになるでしょうに」
高木美保(タレント)「客を乗せて飛んできたんでしょ?」
野上「3機は貨物機が2機、旅客機が1機です」
中古市場で売れ残り放棄?
飛行機にも中古の市場があり、日本の航空会社のものは整備がいいので人気なのだという。引き取り手がないものは、アメリカに「墓場(モハベ空港)」がある。解体して部品も売れる。とくにエンジンは売れる。事情通はモハベまで運ぶ費用を節約して、クアラルンプールに置いたと見ている。エンジンがはずされていたのも、ここで解体したかららしい。
羽鳥「気づかなかったんですかねえ」
ロゴマークを消すのだって、夜中にこっそりというわけにはいくまい。
バンコクでは、放置された機体に住民が住みついていたり、スウェーデンではホテルに改装したものなんかもあるそうだ。