韓国・ソウルの病院で美容整形手術を受けた日本人女性が、宿泊先の部屋で死亡しているのが見つかった。手術と死因の因果関係は現在のところ不明で、地元警察が捜査中だ。
江南警察署によると、亡くなったのは福岡市在住の29歳の女性で、11月19日(2015年)にソウル入りし、21日に顔の輪郭と鼻の整形手術を受けた。その後、女性と連絡が途絶えたため、医師を紹介した仲介業者が4日後に宿泊先を訪ねたところ、死亡しているのを発見した。
高須克弥院長「輪郭手術には血栓のリスク」
警察では「手術をしたのは中規模病院で、病院を紹介した業者は仲介の資格を持っているしっかりした業者だ」と話している。女性が宿泊していた部屋から大量の睡眠薬やうつ病の治療薬が見つかったという。
顔の輪郭と鼻の手術では、どんな異変が考えられるのか。高須クリニックの高須克弥院長は「輪郭の手術はエラの骨や頬の骨を削ったりするので、出血が多いんです。それを吸引する段階で血の塊がどこかに詰まることがあります。一番多いのは肺塞栓で、肺の動脈に血液の塊が詰まる」と説明する。
ソウルの一角に「美容整形通り」多い無資格医師
ソウル江南地区には、通称「美容整形通り」と呼ばれている一角がある。韓国の美容整形事情に詳しい医療ジャーナリストの大竹奉一氏は「無資格の医師がたくさんやっています。需要と供給の関係で、供給が非常に少ないからですが、それに比例して事故が増えています」と指摘する。
はたして手術で血管が詰まったのか、それとも女性が所持していた薬物によるものか。警察も両面の可能性について調べているという。
タレントの大沢あかね「おしゃれ感覚で手軽に美容整形手術を受ける人も多いですが、気を付けないといけないですね」
評論家の宮崎哲弥「気を付けるといっても、多いといわれる無免許医師を日本から行ってどう確認するのかけっこう大変だと思いますね」