東京・大田区議会はきのう7日(2015年12月)、民家やマンションの空き部屋などを「民泊」に利用できる条例案を賛成多数で可決した。20年の東京五輪・パラリンピックに向け、宿泊施設の不足を補うのがねらいで全国初だ。来年1月末から施行される予定だが、実際に始まるといろいろな問題が起こりそうだ。
トラブル不安「騒いだりしそう」「知らない人がウロウロ」・・・
太田区では外国人観光客が増えているが、区内のホテルの稼働率は90%を超えて、慢性的に客室不足状態だ。20年には全国の年間トータルで4万1000室が補足すると試算されていて、東京だけでも1万3800室になる。民泊でこれを緩和しようというわけだが、大田区の条例ではいくつかの条件がある。民泊を近隣住民に知らせないといけない。宿泊は6泊以上。爆買いのために1泊というのはだめ。客室面積は25平方メートル以上(ビジネスホテルより広い)。台所や浴室、トイレなどにも要件がある。
ちなみに、ロンドン五輪のときは期間中1800人が1万人に家を貸して、客の59%が外国人だった。ホストは五輪の2週間で平均1200ポンド(約22万円)の収入になったという。
しかし、区民はすべて歓迎というわけではない。「外国人は騒いだりしそうなイメージがある」「(住宅街に)知らない人がウロウロするのはね」「テロとかに利用されないか。極端ですけど」と警戒気味だ。
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト