細い手を悪用して郵便ポストの「置き鍵」を取り出し空き巣を繰り返していた住所不定、無職の稲積英司容疑者(41)が今月4日(2015年12月)、住居侵入と窃盗の疑いで逮捕された。頬はやせこけ、いかにも細身で、身長170センチなのに体重は48キロという。太り過ぎや、やせ過ぎの目安となる「体格指数」(BMI)によると、170センチの理想体重は63・6キロだ。稲積はそれより15キロも少ない。
細い手で郵便ポストの「置き鍵」取り出し
稲積の逮捕容疑は、東京都豊島区のワンルームマンションの郵便受けから住人が入れていた鍵を取り出して部屋に侵入、一眼レフカメラなど11万5800円相当を盗んだ疑いだ。「30~40件はやった。換金した金は競馬やパチンコに使った」と供述している。押収品には時計やブランド品がズラリとあり、警察は他にも100件総額1000万円の余罪があるとみている。
手口は、園芸などに使う細い棒で鍵を手繰り寄せ、狭い入口から取り出す。笠井信輔(ニュースデスク)が模型のポストでやってみたが、棒で近くには寄せられるが、手が太いので鍵を取り出すのは無理だった。
ドロボーは百も承知の「置き鍵」隠し場所
司会の小倉智昭「昔は郵便ポストに入れたものですが、いまでも多くの人がいるんですね」
置き鍵をするのはスペアキー用や子供のためや、「恋人がいつ来てもいいように」という人もいるそうだ。鍵を紛失した際に業者を呼ぶと、深夜だと2~3万円かかることもある。
鍵の隠し場所はどこが多いのか。笠井の説明では、郵便ポスト、玄関のドアの下、庭の茶碗の中、植木鉢、ガスメーターの中や裏、外の倉庫など。「こんなところは隠し場所の常識として知られているので、絶対にやめた方がいいです」と強調した。
笠井が専門家に聞くと、「鍵を隠すための厳重な箱を売っているので、それを買って、その中に鍵を入れて鍵をかけてください。その鍵を決してなくさないようにすること、ということでした。真剣なアドバイスでした。でも、結局は『置き鍵』をするなということなんですよ」