「母から子への手紙」大賞!「お母さんはお前に謝ることにした。ネコにもごめん」

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   福島県猪苗代町が「絆づくり事業」として今年(2015年)で14回目を迎えた「母から子への手紙コンテスト」の表彰式が、6日(2015年12月)に行われ、大賞に選ばれたのは愛知県一宮市の武藤恵美子さん(49)が息子の圭吾さん(19)あてに書いた手紙だった。

中3の息子が拾ってきた「茶色い小さな命」

   手紙は「お母さんはお前に謝ることにした」で始まる。「中学三年生 夏休みの最後の日。お前は汚いくつ下の中に小さな茶色の子ネコを入れて帰ってきた。母さんは動物なんて飼ったことはなかったし、特にネコは目つきが怖くて子供の時から好きじゃなかった。だから、よくあるパターン通り徹底的に、うちでは飼えないと大声で怒鳴りつけたよな。

   お前は何も言い返さず背中を丸めて、両手でそっと包むように茶色の小さな命を抱いていたのを覚えている。その後、近くの空き小屋に毛布やエサを用意して子ネコを育てていたらしいな。お前の妹から聞いた。

   お前が守り抜いたフワフワの柔らかな生き物はとうとう家族の一員になった。遠くで寮生活を送るお前と会うことはほとんどないけど、お前が置いて行ったネコとは毎日一緒だ。時々(あの時はごめん)といってみる。そして、お前にもな。ごめん」

「優しい気持ちで生き物を大切にしようと思っていたのに凄く怒鳴ってしまった」

   「スッキリ!!」はこのお母さんに感想を聞いた。「息子は自宅近くの生き物は全部拾ってきてしまう子どもだった。優しい気持ちで生き物を大切にしようと思っていたことを凄く怒鳴ってしまったので、何年かたってみたら『ごめんな』という感じで」

   息子の圭吾さんは現在、大阪で海洋生物を研究する専門学校に通い、ネコのチョコくんは家族の一員になって5年がたった。お母さんから大賞の知らせを聞いた息子は「自分のおかげだな」と言って笑ったという。

   司会の加藤浩次「自分の子どものことをお前って言っている。けっこう汚い言葉に聞こえるけど、凄く愛情があり、文章が進むほど温かく聞こえてきますね」

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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