自宅前の道に植木鉢などを置いて通行を塞いだとして、大阪府堺市の無職、平野保生容疑者(77)と妻の美知子容疑者(77)がきのう24日(2015年11月)、往来妨害の疑いで逮捕された。「土地の所有権は私らにある。往来妨害はあり得ない」と主張している。
「なんで通行権がない人間たちを通す理由があるのか」
2人は去年9月(2014年)ごろから道路に植木鉢やゴミ箱を並べるようになったという。通行可能な道路幅はわずか30センチ程度で、カニ歩きでないと通れない。50メートルほど先に行くのにも200メートルも迂回しなければはならない。高齢者は毎日の買い物にも苦労している。
先月30日(2015年)、「モーニングショー」の取材に平野はこううそぶいていた。「なんで通行権がない人間たちを通す理由があるのか。それで往来妨害罪が成立するということはあり得ない。これは許すわけにはいかない。全国の所有権者の問題ですからね。憲法29条第1項は財産権は何人も侵してはならないといっている」
だが、この道路の土地は地権者9人が共同所有しており、個人の都合で通行を妨げることは法律で禁止されているという。他の所有者は「自分たちは通れる部分を提供している。それが約束だった」と通行することを認めている。
以前にも包丁で住民脅し銃刀法違反
平野夫婦は1996年に引っ越ししてきたが、トラブルが絶えなかった。05年にも同じような事件で往来妨害罪で有罪判決を受けた。近所の住民を包丁で脅し、銃刀法違反の疑いで逮捕されたこともある。
司会の羽鳥慎一「平野容疑者の主張はどうですか?」
菅野朋子(弁護士)「全然通りません。通行権はあるんです。財産権にも制約があります。私道でも往来妨害罪が成立すると最高裁判例でも出ています。容疑者の言っていることは全く通りません」
羽鳥「みなさんが心配していたのは、すぐ戻ってくるということですね。ご近所トラブルはここが一番問題ですね」