介護保険料が上がっている。しかも地域により格差が激しい。いま特別養護老人ホームの定員は全国で51万人、入所待ちの人が52万人という行列状態なのだから深刻すぎる問題だ。
街で年配の人に聞くと、「年金が上がらないのに介護保険料は上がる」「状況、世相があまりよくない」という声があふれている。介護保険料の全国平均額は2000年が月2911円だったのが、今年(2015年)は5514円と上がっていて、10年後には8165円になると予想される。
日本一高い奈良・天川村8686円、最も安い鹿児島・三島村2800円
いま介護保険料が日本一高いのは奈良県中部の天川村(人口1543人)で8686円だ。もっとも安い鹿児島県三島村の2800円と比べると、3倍以上、年間7万円もちがう。施設数や老人数が違うからなのだが、天川村の80代男性は「老人が多すぎるからしかたない」というが、「ここらへんは寒いから灯油代などがかかる。もっと下げてもらわぬことには食べていけへん」と話す69歳男性もいた。
同じ奈良県でも御杖村(人口1821人)の介護保険料は3900円だ。65歳以上の割合が51・4%と天川村の44・8%より高いのだが、施設利用者数が天川67人に対して御杖村は19人と少ない。
文
あっちゃん| 似顔絵 池田マコト