『パンツ大臣』と揶揄されながらも、高木毅復興相(59)は衆参予算委員会で汗を流しながら辞任せずに踏みとどまっている。今週も『週刊新潮』が「高木氏が犯行に使っていた車のナンバーが分かった」と追及しているが、普通の人間なら席を蹴って辞めてやると叫ぶところだろうが、このしぶとさが彼の持ち味なのだろう。もはや次の選挙で国会へ戻ってくることはないと思われるが、一生女性の下着を盗んだ大臣として日本人に記憶されることだろう。
『週刊現代』は2025年に日本の認知症患者・予備軍の数は合計1000万人を突破する、65歳以上の3人に1人、全国民の約10人に1人がボケるという人類の歴史上例を見ない事態が迫っていると巻頭で報じている。
<「10人に1人が認知症ともなれば、現在のような高い水準の介護・医療サービスをすべての人に行きわたらせることは、とうてい不可能と言わざるを得ません。財政破綻を避け、なおかつ現状の社会保障を維持しようとすると、現役世代の収入を9割以上召し上げなければならないからです」(元大蔵省主計官で政策研究大学院大学名誉教授の松谷明彦氏)>
厚生労働省関係者がいっているように、政治家も官僚たちも「もうどうすることもできない」とさじを投げてしまっているのが現実であろう。そして、老老介護ならぬ認知症が認知症の面倒を見る「認認介護」が急増していくのである。
最近、老人のドライバーが引き起こす自動車事故が頻発しているが、こんな事故はますます増え続けるに違いない。老人ホームでの認知症同士の争いや暴力沙汰が頻発し、SEXがらみの不祥事ももはや若者の特権ではなくなった。経済大国ニッポンから認知症大国ニッポンになるのだ。想像してみただけで恐ろしくなるではないか。だがそれはすでに始まっているのである。
東芝「戦犯」元社長らに損害賠償3億円は安すぎないか!?不正経理時代の報酬10億円以上
『週刊ポスト』は2248億円の粉飾決算疑惑で揺れる東芝が10月28日(2015年)、半導体部門の主力工場の一つである大分工場の一部をソニーに売却すると発表した問題を追っている。これが行われれば、2016年3月までに同部門の社員のうち約1100人がライバル企業であるソニーに転籍されることになる。売却額は約200億円と見られるそうである。大分工場は東京ドーム8個分の広大なもので、約2400人が働いているという。
当然ながらソニーに行くか残るか当人たちに選択肢はない。給与面ではソニーに行くほうが「厚遇」されるそうだ。ソニーの社員の平均年収は891万円だが、東芝は759万円で、ソニー広報は「給与はソニーの基本的な体系に合わせることになります」といっているからだ。
<「今回、大分工場の残留組と統合される岩手東芝エレクトロニクスは東芝本社より給料が3割ほど低い。新子会社に移る社員は岩手東芝の待遇に合わせ、給料3割カットがまっているといわれる。現場では『なぜ、売り飛ばされたほうが厚遇になるのか』との声も出ているそうです」(本社勤務の50代の中堅幹部)>
残留組の不満が爆発しないように、給与の差額補償を内々に約束したらしいとの情報もあるが、ソニーと東芝の社の体質の違いもあって、ソニーに行ったからといって、みんなに明るい未来が待っているわけではないだろう。いまさらながら経営者たちの罪は重い。
その「戦犯」である5人に3億円の損害賠償を求める訴訟を東芝が起こしたが、週刊新潮はその額があまりにも少なく、刑事事件に問われることがないのはおかしいと批判している。5人が受け取った役員報酬を公表している。東芝に君臨し今回の不正会計の首謀者とされる西田厚聡元相談役(71)は社長と会長についていた期間だけで少なくとも約10億円は得ていたといわれるそうだ。
佐々木則夫元社長(66)は社長、副社長で約6億9000万円、田中久雄前社長は2年の在職中に2億3500万円の役員報酬。村岡富美雄元副社長(67)は3年間で約2億4000万円、久保誠元副社長(63)は約8000万円だという。これだけもらっていたのに賠償金は一人当たり6000万円というのでは安すぎないか。<「請求した額からは、旧経営陣をとことん追及したくないという東芝の姿勢が表れています」(経済ジャーナリスト・町田徹氏)>
泣きを見るのは、株主はどうでもいいと思うが、やはり一般社員たちなのだ。