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春画騒動は編集長外しの口実だった?文藝春秋社社長イラつかせた「軽薄路線」

   その週刊文春の春画の件を月刊誌「創」12月号が詳しく報じているので要点を紹介しよう。10月8日(2015年)、文藝春秋社の2階にある週刊文春の編集部に松井社長と木俣常務、鈴木洋嗣局長が出向き、編集長の休養を編集部員に告げた。理由は春画を掲載したことが週刊文春のクレディビリティ(信頼性)を損なったためだという。松井社長の次のいい分に私は違和感を感じた。

「週刊文春は代々、ヘアヌードはやらないという方針でやってきました。振り返れば辛い時代もありました。週刊現代、週刊ポストをどうしても追い抜けない時代があった。理由は週刊文春にはヘアヌードが載っていなかったからです」

   家に持って帰れる週刊誌だからやせ我慢してヘアヌードを載せなかった。その信頼を今回は裏切ったというのである。この「歴史認識」は間違いである。創刊してしばらくはともかく、週刊現代は出版社系週刊誌のトップを走り続け、週刊ポストが創刊されてからは週刊現代と週刊ポストが首位争いを繰り広げてきたのである。私が週刊現代編集長になる数年前から週刊文春が週刊現代を追い抜いたことはあったが、それは週刊現代が大きく部数を落としたからであった。

   たしかに、週刊現代、週刊ポストはヘア・ヌード(正しくはこう書く)で部数を伸ばしたが、それだけが理由ではない。読者に受け入れられる誌面づくりに力を入れた結果で、企業努力をしなかった週刊誌が、悔し紛れにヘア・ヌードの御利益ばかりをいい募っただけである。

   毎週、週刊文春は新聞広告で何十週ナンバー1などと謳っているが、他の週刊誌の部数が大きく落ちたので、落ち幅が少ない週刊文春が上にいるだけではないのか。

   まあ、それは置いとくとして、社長のやり方は編集権の介入ではないか、春画は芸術である、編集長は更迭かなど、編集部から疑問の声が上がったという。当然である。春画を猥褻とする考えは私も理解しがたいが、編集長休養の背景には、AKB48などの芸能ものに力を入れる編集長の「軽薄路線」が首脳部をイラつかせていたこともあるようだ。

   あと2か月経って新谷編集長が復帰してきたら、どういう誌面をつくるのだろう。注目したい。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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