きのう11月11日はおひとりさまの1が並ぶので中国では「独身の日」なのだという。これにネット通販大手「アリババ」がバーゲンを仕掛け、中国からばかりではなく日本、アメリカ、ヨーロッパも巻き込んで、売り上げ1兆7500億円という「爆売り」「爆買い」狂想曲となった。
大幅値引きの爆売りバーゲン
北京時間のきのう11日(2015年11月)午前0時、秒読みとともに「爆買い」が始まった。成約の金額が掲示板でどんどん積み上がる。なぜかメイン表示が日本円で、ドルが小さく並んでいるが、とにかく桁外れのスピードだ。開始18秒後に約19億円、1分12秒後に約192億円、そして24時間で1兆7500億円となり、去年の記録を6000億円上回った。
購入者はサイトのリストから欲しいものを探すのだが、この日にアップされているのはみなバーゲン品だ。元値に線が引いてあって、この日だけの安い値段が赤字で表示されている。日本製の人気日用品からヨーロッパのブランド品まで何でもあるが、人気商品は売り切れも早いから時間との勝負になる。試しにTBSの記者が「日本製紙おむつ」の購入を試みたが、5分で完売し買えなかった。
6年前からアリババが始めた「独身者」向けのイベントだが、年々ヒートアップしていた。上海の街で若い女性に聞いてみると、「買いました。ずっとこの日を待ってました」という。しっかりと若者を取り込んでいる。クリスマスだ、バレンタインだとネットのイベントは多いが、中国はインパクトもけた違いなのだろう。
1月1日、1月11日・・・1が付けば独身の日!11月11日は「大光棍節」
ネット以外にも波及して、きのうの上海市内ではデパートも商店もバーゲン値段で売り上げをのばしていた。「ネットでは品物に触れませんからね」
11月11日は独身の日を表す「光棍節」に「大」がつく。1月1日は「小」、1月11日や11月1日は「中」。さらには独身男性を「光光」、 ガールフレンドができたら「脱光」、離婚して再び独身になったら「光復」という隠語まであるんだという。さすが漢字の国だ。
イベントには「独身を楽しむ」ほかに「独身を終わりにする」意味も含めたとかで、2011年11月11日には上海だけで5000組ものカップルが婚姻届を出した。こうなると、なにがなんだかよくわからない。
中国の人口は2014年末で13億6782万人だが、1人っ子政策のひずみで女児の堕胎が広がり、男性が女性より3376万人も多い。 3000万人の男性は結婚できない可能性がある。アリババはうまく仕組んで世界中を乗せたのだ。
石井大裕アナ「中国の人は爆買いをどういってるんでしょうかね」
司会の夏目三久「1の日はみな独身の日なんですかね」
中国人の考えることはさっぱりわからない。