ホテルでも民宿でもない「民泊」が問題になっている。中国人観光客300人を1泊1人6000円ほどでマンションに無許可で泊めたとして、きのう5日(2015年11月)、東京都内の旅行会社顧問ら2人が警察に摘発された。マンション管理会社も加わった疑いがもたれている。
営業許可取らず旅行会社が次々送り込み
京都市の住宅街にあるマンションで、郵便受けの下にシーツが山のように準備され、玄関の共有部分に机といすが持ち出されてにわか作りのフロントができた。浴衣まであった。深夜の騒ぎや人の出入りも激しい。44室中36室が7月から3か月間、中国人団体客に貸し出されていた。住民には管理会社から一方的な通達があっただけだという。
住民男性は「声がうるさい。キャリーケースをゴーっと引きずると地響きがする。夜中の1時にも何回かありました」と話す。玄関オートロックの解錠番号は秘密のはずなのに、旅行会社の担当者が宿泊客の前で開けて出入りさせていた。管理会社に訴えても、「オートロックは万能ではないので」とわけのわからないことを言われただけだった。宿泊客が部屋を間違えて、ドアをガチャガチャやられたこともある。
住民は「たまったもんじゃないよ」
03年に521万人だった外国人観光客が14年には1341万人と急増しホテル不足から個人宅に有料で泊まる「民泊」が広まった。人を泊めるには知事の営業許可が必要だが、ネットを通じた予約などが進んで事実上の黙認状態になっている。ある日突然、マンション内にゴミが散らかり始め、団体客ががやがや出入りするなどの事態になりかねない。
司会の羽鳥慎一「近くで連日となるときついですね」
長嶋一茂(タレント)「俺はいやだね。セキュリティが確保されているはずなのに、外国人はホテルと同じ感覚になる。何が起きるかは目に見えていますよ」
吉永みち子(エッセイスト)「民泊という言葉はできているのに、何をどうクリアしたらいいのかわからないんですよ。今まで想定されていない事態です」
羽鳥「衛生上も安全上もこわいですね。対応が遅れていることはあるかもしれません」
いくら観光客を増やせと言っても、日本のルールに合わないことまで許して良いわけがない。