東京大学が来年度の推薦入学の出願受付を行っている。多様性の確保・拡大をめざして特定分野の能力を評価するというのだが、「東大がもはや一流ではなくなっている事情があります」と司会の羽鳥慎一が伝えた。
世界ランキングも22位から43位に転落
32年連続で合格者トップの開成高校から東大理Ⅰに合格し入学したのは13年74人、14年は54人だった。東進ハイスクール東大特進コースの志田晶さんは「東大を出ても就職が心配な時代で、手に職をつけられる医学部へいく人が増えています。医学部なら食いっぱぐれはないし、親も安心です」という。
英国の「タイムズ」紙の世界大学ランキングで、東大は去年の23位から43位に下がった。1位は米カリフォルニア工科大で、アジアではシンガポール国立大が26位、北京大が42位だった。
受験アドバイザーの和田秀樹さんは「東大は学生は一流でも教師は二流」と酷評する。開成高校でも21人が海外の大学に進んだ。「枠におさまりきらない人は海外に行くしかない」(志田さん)、「哀しい状況ですね」(宇賀なつみキャスター)ということなのか。
各高校に男女1人ずつの枠
東大の入学者は毎年3100人ほどで、推薦入学は100人とし、各高校男女1人ずつの枠があり、出願期間は11月2日からあす6日まで。1次試験は書類選考、2次は面接だが、学部により「科学オリンピックで顕著な成績」(経済学部)、「商品レベルでのソフトウエア開発経験者」(理学部)、「センター試験780点以上」(医学部)などの条件がつく。これで、今までとは異なる「とがった学生」がとれるだろうか。
文
あっちゃん| 似顔絵 池田マコト