「マイクロビーンズ」全面禁止にしたカリフォルニア!洗剤の青い小さな粒
先進国ではいま新たな発生源が問題になっている。洗剤に含まれる汚れ落としのための青い粒、直径0.1ミリのマイクロビーズだ。洗剤のチューブ1本に数万個といわれる。先進国の下水処理施設なら99%除去できるというが、世界を見渡してもほとんどの国は垂れ流し。いま、海を漂うマイクロプラスチックの10%を占めている。
アメリカ・カリフォルニア州は7月(2015年)、全米で初めてスーパーやドラッグストアのレジ袋提供を禁止した。化粧品のマイクロビーズも5年後に全面禁止すると決めた。州議会議員のリチャード・ブルーム氏は「いずれ全米に影響を与 えると期待している」という。
買い物客は袋を用意しないといけないが、「暮らしを見直せばプラスチックは減らせる」という。化粧品メーカーの中に、マイクロビーズの代わりにコーヒー豆や砂糖を使うところも出てきた。値段は2倍になったが、支持する人が多く、売り上げを伸ばしているそうだ。
プラスチックを使ってもゴミにしない研究というのもある。群馬大の粕谷健 一教授は、生分解性プラスチックを研究している。微生物を使って分解できるプラスチックだ。溶液を入れたフラスコの中のプラスチック片が、8日目にはなくなっていた。まだコストが5倍以上だが、2年後には実用化したいという。
高田教授は、対策には「削減」「再利用」「リサイクル」(3R)があるが、削減が第1だという。「アインシュタインは、『利口な人は問題を解決する。賢明な人は問題を避ける』といいました。避けるというのも大事です」
海に流している量は、1位の中国353万トン、インドネシア129万トン、フィリピン75万トン、ベトナム73万トン、スリランカ64万トン・・・。米国は20位で11万トン、日本は30位で3.6万トンだ。
ヤンヤン