建設工事の打ち杭データ-偽装が次々と発覚している。北海道釧路市の道営住宅では壁や玄関にひびが入っていた。地元の1級建築士の村田憲一さんは「45度のひびが地震で入ることはない」と話す。データ偽装との関係はまだ分からないが、付近は元湿原で支持層30メートル下という地盤の悪い地域だけに、住民の不安は強い。
ここから4キロ離れた道営住宅でもきのう29日(2015年10月)にデータ偽装がわかった。ひびを見つけて通報した住民男性は「引っ越しはできないし、ここで頑張っていくしかない」と話す。
データを調べた北海道の担当者は「明らかに切り張りした状況が見受けられました」という。杭工事に20年以上たずさわった元作業員は「別々のデータをつなぎ合わせてコピーを提出したのだろう。2つをひとつにする偽装だ」と見る。旭化成建材は偽装を認めたうえで、「安全性に問題はない」としている。
見て見ぬふりだった?会社ぐるみ歴然
傾きマンションの横浜市でも、新たに公共施設の杭打ちでセメントのデータに偽装が見つかった。最初に発覚したマンションの現場責任者とも、釧路市の工事とも違う現場管理者が担当していた。旭化成建材は請け負った3040件の調査の進捗状況を公表するが、偽装は数十件はあるという見方が出ている。
吉永みち子(エッセイスト)「みんなが疑問を持っていますよ」
司会の羽鳥慎一「偽装がどんどん発覚する可能性があります。ここまでくると、ただただ不安しかありません」
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あっちゃん| 似顔絵 池田マコト