おととい28日(2015年10月)午後、宮崎駅前の大通りの歩道を軽乗用車が700メートル暴走し、女性2人を死亡させた事故で、運転していた73歳の男性は認知症で治療を受けていたことが分かった。宮崎県警が危険運転致死罪の疑いで男性の自宅(鹿児島県日置市)を家宅捜索したところ、数年前から認知症の治療を受けていたことが判明した。
事故を起こした男性は普段から運転していたが、とくに問題はなく、近所の人も「奥さんを乗せて買い物とか行かれてました」「(運転が危なっかしいとか)感じたことはありません」と話す。
道路交通法では75歳以上に認知機能検査義務付け
ここで問題になってくるのが免許更新と認知症の関係だ。現在の道路交通法では、75歳以上のドライバーに免許更新の際に認知機能の検査を義務付けている。男性は73歳で検査の対象外だった。
司会の加藤浩次「菊池先生、いかがでしょうか」
菊池幸夫(弁護士)「認知症とこの事故との関連性はこれからの捜査によるんですけど、今は75歳から検査を実施しているわけですが、認知症ってこれからますます増えてきますよね。そうすると、検査年齢を引き下げるとか、もう少し議論の余地があると思います」 加藤「なるほどね。今、75歳からですけど、70歳にするとかということになってくるんでしょうかね」
ただ、認知症は若年でも発症する。年齢を引き下げればそれで対策になるとは思えない。
高齢ドライバーには「免許返納」という制度もある。自治体によっては、自主的に返納すれば公共交通機関の割り引きが受けられたり、金融機関の金利優遇などの特典もある。しかし、ドライバー自らが返納することに抵抗感があることも事実だ。まずは家族や地域が目を配ることが第一歩か。
ビレッジマン